現地時間9月20日、あるリリーフ投手の"メジャーデビュー"戦が大きな話題を集めた。主役となったのは、クリーブランド・インディアンスの31歳左腕、アンソニー・ゴーズだ。
カンザスシティ・ロイヤルズとのダブルヘッダー2試合目の4回に初登板を飾ったゴーズは、いきなり99.9マイル(160.8キロ)の4シームを投げ込むと、最速100.8マイル(162.2キロ)を計時するなど16球が160キロを超える圧巻のスピードをマークした。
もっとも、この球速自体は珍しいものでもないし、結果も1.2回1失点と素晴らしいものでもなかった。ではなぜ、彼が注目を集めたのかといえば、ゴーズが元々、メジャーでプレーしていた"野手"だったからだ。
【動画】投手復帰戦で最速162キロ! ゴーズの衝撃投球がこれだ
2008年ドラフト2巡目でフィラデルフィア・フィリーズに指名されたゴーズは、その後トレードで移ったトロント・ブルージェイズで12年にメジャーデビューした。俊足好守のセンターとして一定の地位を築くと、15年には23盗塁をマーク。しかし翌年は一転して不調に陥ってキャリアが危ぶまれた中、ゴーズは強肩を生かして投手転向を決めたのだ。
その後、マイナー球団を転々としながら、今季は33イニングで49奪三振とドクターKとして飛躍。夏にはオリンピック米国代表入りして2イニングを無失点に抑え、帰国後も14回を1失点としたところで、ついにメジャーからお呼びがかかったのだ。
最後にメジャーに出場したのは外野手だった2016年5月15日。そこから5年以上の歳月を経て今度は投手として"デビュー"し、最速162キロをマークした。そして、現在メジャー本塁打王のサルバドール・ペレスから空振り三振も記録。指揮官のディマーロ・ヘイルも「彼のシンデレラストーリーには笑顔にさせられるよ」と称賛の言葉を送った。
そして試合後、2度目のデビューを飾ったゴーズは、「野手としてメジャー初出場した時よりも、投手としてデビューできたことはずっと特別なものだった」と感慨深げな様子。つらい時期はなかったのか、との問いには「僕はベースボールが大好きなんだ。まだまだプレーしたかった。簡単に辞めるほど、僕は馬鹿じゃないよ」と笑顔を交えてコメント。
数多くのメディアからも「素晴らしい」「感動的な光景だった」との賛辞が届いた中、ゴーズが所属するインディアンスのコメントは、非常に印象的なものだった。
「夢はあきらめちゃダメだ」
夢を追い続けた男が、ついに叶えた夢。この大きな一歩は、多くの人に感動を与えたに違いない。日本でも先日、日本ハムの姫野優也が外野手から投手に転向し、最速154キロを計時して話題を呼んだ。"第2の挑戦"を続ける男たちから、目が離せない。
構成●THE DIGEST編集部
カンザスシティ・ロイヤルズとのダブルヘッダー2試合目の4回に初登板を飾ったゴーズは、いきなり99.9マイル(160.8キロ)の4シームを投げ込むと、最速100.8マイル(162.2キロ)を計時するなど16球が160キロを超える圧巻のスピードをマークした。
もっとも、この球速自体は珍しいものでもないし、結果も1.2回1失点と素晴らしいものでもなかった。ではなぜ、彼が注目を集めたのかといえば、ゴーズが元々、メジャーでプレーしていた"野手"だったからだ。
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2008年ドラフト2巡目でフィラデルフィア・フィリーズに指名されたゴーズは、その後トレードで移ったトロント・ブルージェイズで12年にメジャーデビューした。俊足好守のセンターとして一定の地位を築くと、15年には23盗塁をマーク。しかし翌年は一転して不調に陥ってキャリアが危ぶまれた中、ゴーズは強肩を生かして投手転向を決めたのだ。
その後、マイナー球団を転々としながら、今季は33イニングで49奪三振とドクターKとして飛躍。夏にはオリンピック米国代表入りして2イニングを無失点に抑え、帰国後も14回を1失点としたところで、ついにメジャーからお呼びがかかったのだ。
最後にメジャーに出場したのは外野手だった2016年5月15日。そこから5年以上の歳月を経て今度は投手として"デビュー"し、最速162キロをマークした。そして、現在メジャー本塁打王のサルバドール・ペレスから空振り三振も記録。指揮官のディマーロ・ヘイルも「彼のシンデレラストーリーには笑顔にさせられるよ」と称賛の言葉を送った。
そして試合後、2度目のデビューを飾ったゴーズは、「野手としてメジャー初出場した時よりも、投手としてデビューできたことはずっと特別なものだった」と感慨深げな様子。つらい時期はなかったのか、との問いには「僕はベースボールが大好きなんだ。まだまだプレーしたかった。簡単に辞めるほど、僕は馬鹿じゃないよ」と笑顔を交えてコメント。
数多くのメディアからも「素晴らしい」「感動的な光景だった」との賛辞が届いた中、ゴーズが所属するインディアンスのコメントは、非常に印象的なものだった。
「夢はあきらめちゃダメだ」
夢を追い続けた男が、ついに叶えた夢。この大きな一歩は、多くの人に感動を与えたに違いない。日本でも先日、日本ハムの姫野優也が外野手から投手に転向し、最速154キロを計時して話題を呼んだ。"第2の挑戦"を続ける男たちから、目が離せない。
構成●THE DIGEST編集部