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「四球を選ぶのは良いこと」マリナーズに大谷翔平は“四球攻め”喰らうもマッドン監督は冷静「まだ続くだろう」

THE DIGEST編集部

2021.09.25

大谷の一発を期待する球場のファンからはブーイングが飛びかった。(C)Getty Images

 大谷翔平(ロサンゼルス・エンジェルス)が露骨に勝負を避けられている。

 本拠地で行なわれた現地9月24日のシアトル・マリナーズ戦に「2番・DH」で出場した背番号17は、4打席連続で四球と1打数無安打を記録。特大の45号を放った翌日から3試合、15打席で11個のフォアボールで、ブライス・ハーパー(フィラデルフィア・フィリーズ)が保持するMLB最多記録に並んだ。

【画像】大谷もガッカリ。四球後に見せた表情をチェック

 ワイルドカードでポストシーズン(PS)進出まで2ゲーム差と可能性を残すマリナーズは、負けられない戦いを強いられている。そんな相手と大谷が唯一勝負できたのは第1打席のみで、見逃せばボールの96.6マイル(約155.4キロ)の高めの4シームに空振り三振を喫した。

 この打席以降は4打席全てで勝負を避けられた。3回2死二塁の場面で申告敬遠を選択されると、5回2死無塁の第2打席、7回無死一塁の第3打席で四球。さらに9回一死無塁の第4打席でも申告敬遠を選ばれた。結果、勝利を最優先に考えたマリナーズに軍配が上がり、エンジェルスは5対6で黒星となった。
 
 一発を期待するファンや現地記者から不満の声が漏れるなか、チームを指揮するジョー・マッドン監督は至って冷静だ。「PSを争っているチームであれば当然起こり得ることで、彼らはオオタニに打たれて負けるつもりはないよね」と理解を示し、「うちの戦力が全員戻ってくれば話は変わるが、四球はまだ続くだろう」と口にする。

 さらに「オオタニが四球を選ぶのは良いこと」と試合前に口にしていた名将。「悪い球を振ってアウトになるより良い。出塁すれば盗塁などで得点に絡むなどチームに貢献できるし、それを彼はする必要があるんだ」と方針を示している。

 バッティングの調子が戻ってきた27歳だけに、終盤戦でのアーチを見たいファンにとっては物足りないが、足を使ったプレーに期待せざるを得ない。出場する度に見せ場をつくる大谷は、残り8試合で何を見せてくれるだろうか。

構成●THE DIGEST編集部 

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