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MLB

「相手の思うツボだ!」1死しか取れなかった澤村拓一のPSデビューに“殿堂投手”スモルツは辛口評価!「間違いを犯した」

THE DIGEST編集部

2021.10.17

アストロズ打線を食い止めきれなかった澤村(右)。そんな日本人右腕にスモルツ(左)は辛辣な評価を下した。(C)Getty Images

アストロズ打線を食い止めきれなかった澤村(右)。そんな日本人右腕にスモルツ(左)は辛辣な評価を下した。(C)Getty Images

 念願の大舞台に立ったサムライにとっては、ほろ苦い“デビュー”となった。ボストン・レッドソックスの澤村拓一だ。
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 現地時間10月15日に行なわれた、ヒューストン・アストロズとのアメリカン・リーグ優勝決定シリーズ第1戦。緊張感ある攻防戦が繰り広げられたなかで、澤村に出番が巡ってきたのは、チームが3対4と1点を追っていた8回裏だった。

 この試合で初めてポストシーズンのロースターに登録された背番号19は、満を持しての登板に引き締まった表情でマウンドに立った。しかし、相手はチームOPS.826を誇る強力なアストロズ打線。やはり簡単に抑えられるような相手ではなかった。

 澤村は、先頭打者の7番ユリ・グリエルをフルカウントからの四球で歩かせると、続くチャス・マコーミックにストライクを取りに行った97.9マイル(約157.5キロ)の4シームをレフト前に運ばれる。さらに9番マーティン・マルドナードには、すっぽ抜けの死球を与えて無死満塁の大ピンチを招いてしまったのだ。

 ここでたまらずマウンドに駆け寄ったアレックス・コーラ監督から激励を受けた澤村だったが、打席に入った1番のホセ・アルトゥーベに軽々とセンターへの犠牲フライを許して失点。結局、1アウトだけを取って降板を余儀なくされた。
 
 9回にエンリケ・ヘルナンデスがソロ本塁打を放ち、レッドソックスはふたたび1点差に迫った。それだけに結果論ではあるが、澤村の与えた1点が痛恨だったのは言うまでもない。

 制球がまったくと言っていいほど定まらなかった。そんな33歳のサムライの姿に、レジェンドOBからも辛辣な声が飛んだ。かつてアトランタ・ブレーブスやレッドソックスでプレーし、MLBで213勝・154セーブを達成した殿堂入り投手のジョン・スモルツ氏は、自身が解説を務めた米放送局『FOX Sports』の番組内で、厳しい評価を口にしている。

「ストライクを投げるのに苦しんでいた。今日のレッドソックス投手陣は肝心なところで高めに投げる間違いを犯し、そこにアストロズの打線が見事につけこんだんだ。いまのサワムラが犠飛を打たれた場面もそう。本来なら低めで空振りかゴロアウトを狙いにいかなければならないところだろ。あれでは相手の思うツボだ」

 メジャーの酸いも甘いも嚙み分けるスモルツ。それだけに澤村への評価も説得力があると言わざるを得ない。とにかく散々な内容のポストシーズンデビューとなった澤村。しびれる戦いが続くであろうここから、名誉挽回のチャンスは巡ってくるだろうか。

構成●THE DIGEST編集部
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