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プロ野球

「彼は生ける伝説だ」世界に広まる松坂大輔の引退。“韓国の松坂世代”は23年前の仰天話を告白「明け方まで女性ファンが…」

THE DIGEST編集部

2021.10.20

ラスト登板で懸命に投げ込む松坂。全盛期の球威は見られなかったが、丁寧に放る姿は心を打つものがあった。写真:徳原隆元

ラスト登板で懸命に投げ込む松坂。全盛期の球威は見られなかったが、丁寧に放る姿は心を打つものがあった。写真:徳原隆元

 10月19日に行なわれた日本ハム戦で、西武の松坂大輔が、現役最後のマウンドに立った。
【動画】笑顔の幕引き! 拍手に包まれマウンドを去る松坂大輔をチェック

 球威は全盛期のそれとは程遠いものだった。それでも「全部をさらけ出す」と語った“平成の怪物”は、対峙した横浜高校の後輩、近藤健介と真っ向勝負。結果こそフォアボールに終わったが、もがき続けた41歳が投じた渾身のボールを目にしたスタンドからは万雷の拍手が送られた。

 そんな松坂の引退はお隣の韓国でも話題だ。WBCやオリンピック、さらには高校時代から幾度となく立ちはだかってきた日本のエースだけに、彼らも、その最後には惜しみない賛辞を贈る。現地放送局『MBN』が「日本最高の投手であり、MLBでも活躍したパイオニアが現役生活に終止符を打った」と報じれば、ポータルサイト『YNA』は、「マツザカは間違いなく時代を風靡した投手だった」と称賛した。

 さらに韓国の“松坂世代”からも賛辞は尽きない。「マツザカは日本のどの投手よりも我々と数多くの印象深い戦いをした投手だ」と記した日刊紙『朝鮮日報』で、松坂との対戦を振り返ったのは、元サムスン・ライオンズのクォン・オジュンだ。
 
 現在はサムスンで2軍分析官を務めている元投手は、1998年の9月に日本で開催され、見事に若きサムライが優勝を果たした第3回AAAアジア野球選手権大会での思い出深い一幕を話している。

「彼は実力も確かだったけど、何より人気度や知名度はずば抜けていた。僕らが泊まっていた宿舎の近くで明け方まで『松坂君』と叫ぶ女性ファンの声が聞こえてきたこともあったし、試合中にマウンドに立った松坂への観客のフラッシュが凄すぎて、中断したこともあったんだ」

 やはり怪物はただ者ではない。松坂の凄みを如実に物語る興味深いエピソードを紹介した『朝鮮日報』は、その記事の最後をこう結んでいる。

「マツザカはマウンドから去る。しかし、その存在は、日本はもちろん韓国球界でも生ける伝説となっている。永遠に忘れられることはないだろう」

構成●THE DIGEST編集部

【PHOTO】マウンドで涙も…。“平成の怪物”松坂大輔のラストピッチングを厳選ショットで振り返る
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