日本プロ野球のレギュラーシーズンが佳境を迎えるなかで、今オフの動向が注目されているのが、広島カープの鈴木誠也だ。

　プロ入り９年目を迎えた今季の鈴木は、開幕から文字通り絶好調。10月23日の試合終了時点で10月18日現在の打率はセ・リーグトップの.320。さらに本塁打もリーグ１位の村上宗隆（ヤクルト）と１本差の38本、長打率は.650と、いずれもずば抜けた数字を叩き出している。
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　この27歳の天才スラッガーについては、すでに米専門メディア『Bleacher Nation』などが、今冬にもポスティング・システム（入札制度）を用いてMLBに挑戦する可能性があると報道。注目度は一気に高まりを見せている。

　攻守におけるポテンシャルの高さが評価されている鈴木に太鼓判を押す現役戦士もいる。オリックス・バッファローズのアダム・ジョーンズだ。昨シーズンに日本球界へやってくるまで、シアトル・マリナーズやボルティモア・オリオールズで活躍した彼は、MLB通算282発を誇る一流スラッガーである。
  　そんなメジャーの大舞台で確かな実績を残した36歳のパワーヒッターは、自身のTwitterに鈴木のメジャー挑戦が決定的になったという記事を添付し、「こいつは特大のニュースだ！」とツイート。そのうえで、「正直に言って、俺はあいつならビッグリーグ（大リーグ）でプレーできると思う」と見解を示した。

　さらにファンから「なぜ多くの日本人バッターはMLBに順応できないと思うか？」と問われたジョーンズは、「MLBは球が想像上に速くて、もっと動く。でも、ここ（日本プロ野球）の左投手はドカーンと95マイル（約152.8キロ）で沈む球は投げてこない」と持論を展開。そのうえで、こう続けた。

「MLBはより技巧に優れていると思う。とにかくすっげえ、ムズいんだよ」

　はたして、鈴木は本当にMLB挑戦を決めるのか。仮に決定した際には、日米の酸いも甘いもかみ分けたジョーンズの“指摘”が、順応の役に立つかもしれない。

構成●THE DIGEST編集部