メジャーリーグはワールドシリーズを終えてストーブリーグに突入。中でも、去就が最も注目されているのが、カルロス・コレアだ。そんな球界屈指の大型遊撃手は、ある"禁断発言"をして話題を呼んでいる。
ヒューストン・アストロズから2012年ドラフト全体1位で指名され、15年に新人王獲得。以降も強打を武器に活躍したコレアは今季、自己最多26本塁打、OPS.850の打撃に加え、ダイナミックな守備でもメジャー1位のDRS(守備防御点)21をマークしてゴールドグラブに選ばれた。さらに、全ポジションから各リーグで一人だけ選ばれるプラチナグラブも受賞し、意気揚々とFA市場に参戦している。
そんなコレアは現地時間11月15日、90年代にインディアンスなどで活躍した同じプエルトリカンのカルロス・バイエガのインスタライブに出演。さまざまな話題についてコメントした中で、自身が憧れていた元ニューヨーク・ヤンキースのレジェンド、デレク・ジーターについて訊かれた際に"やらかした"。
「デレク・ジーターはゴールドグラブを5回受賞しているけど、どれも値しなかった」
【動画】コレアも受賞! 今季のゴールドグラブたちのハイライトがこれだ ジーターは暗黒時代だったチームを救い、通算5回の世界一に導く活躍。打撃タイトル受賞はなかったが、通算3465安打を放ち、シルバースラッガーとゴールドグラブを5回、オールスターにも14回選出され、殿堂入りも果たしている。
しかし一方で、確かにジーターの守備力に関してはかねてから疑問視されていた。エラーは多くなかったが、守備範囲が狭いと指摘する声は少なくなく、アレックス・ロドリゲスがヤンキースに加入した際は、ジーターが三塁、A-RODが遊撃の方がうまくいくとも言われていた。
そして球界もデータ革命が浸透していく中、どれだけ広い範囲を守れるかが明確になってくると、ジーターの"地蔵"ぶりが判明。簡単に言えば、ジーターは自らが取れる範囲は狭く、打球に追いつけないからエラーが少なかったのだ。だが、当時はまだ新型指標が浸透していない時代。ジーターはジャンピングスローなど華麗なプレーが持ち味だったことに加え、エラーが少なかったため一般的にはマイナスイメージがなかったのだ。
「ジーターの守備範囲が狭かった」というのは、球界における"暗黙の了解"に近いものだったが、コレアが堂々と発言したことで話題沸騰。ヤンキースファンからは怒りの声も出ている。しかも、このオフにヤンキースは大型遊撃手の獲得を狙っていて、当然コレアもターゲットの一人だった。
コレアとヤンキースには浅からぬ因縁がある。2017年、当時、組織的なサイン盗みを働いていたアストロズがリーグ優勝決定シリーズでヤンキースを下したことで、今もニューヨークのファンの恨みは相当深い。「それでもチームが強くなるなら……」という気持ちでコレアの加入に備えていた中で"レジェンド"を口撃したのだから、完全に火に油を注いだ形だ。
もっとも、ヤンキースがそれでもコレアを獲得する可能性はある。しかし、ファンの心理はかなり複雑になっているのは間違いない。改めて、今後の動向に注目が集まっている。
構成●SLUGGER編集部
ヒューストン・アストロズから2012年ドラフト全体1位で指名され、15年に新人王獲得。以降も強打を武器に活躍したコレアは今季、自己最多26本塁打、OPS.850の打撃に加え、ダイナミックな守備でもメジャー1位のDRS(守備防御点)21をマークしてゴールドグラブに選ばれた。さらに、全ポジションから各リーグで一人だけ選ばれるプラチナグラブも受賞し、意気揚々とFA市場に参戦している。
そんなコレアは現地時間11月15日、90年代にインディアンスなどで活躍した同じプエルトリカンのカルロス・バイエガのインスタライブに出演。さまざまな話題についてコメントした中で、自身が憧れていた元ニューヨーク・ヤンキースのレジェンド、デレク・ジーターについて訊かれた際に"やらかした"。
「デレク・ジーターはゴールドグラブを5回受賞しているけど、どれも値しなかった」
【動画】コレアも受賞! 今季のゴールドグラブたちのハイライトがこれだ ジーターは暗黒時代だったチームを救い、通算5回の世界一に導く活躍。打撃タイトル受賞はなかったが、通算3465安打を放ち、シルバースラッガーとゴールドグラブを5回、オールスターにも14回選出され、殿堂入りも果たしている。
しかし一方で、確かにジーターの守備力に関してはかねてから疑問視されていた。エラーは多くなかったが、守備範囲が狭いと指摘する声は少なくなく、アレックス・ロドリゲスがヤンキースに加入した際は、ジーターが三塁、A-RODが遊撃の方がうまくいくとも言われていた。
そして球界もデータ革命が浸透していく中、どれだけ広い範囲を守れるかが明確になってくると、ジーターの"地蔵"ぶりが判明。簡単に言えば、ジーターは自らが取れる範囲は狭く、打球に追いつけないからエラーが少なかったのだ。だが、当時はまだ新型指標が浸透していない時代。ジーターはジャンピングスローなど華麗なプレーが持ち味だったことに加え、エラーが少なかったため一般的にはマイナスイメージがなかったのだ。
「ジーターの守備範囲が狭かった」というのは、球界における"暗黙の了解"に近いものだったが、コレアが堂々と発言したことで話題沸騰。ヤンキースファンからは怒りの声も出ている。しかも、このオフにヤンキースは大型遊撃手の獲得を狙っていて、当然コレアもターゲットの一人だった。
コレアとヤンキースには浅からぬ因縁がある。2017年、当時、組織的なサイン盗みを働いていたアストロズがリーグ優勝決定シリーズでヤンキースを下したことで、今もニューヨークのファンの恨みは相当深い。「それでもチームが強くなるなら……」という気持ちでコレアの加入に備えていた中で"レジェンド"を口撃したのだから、完全に火に油を注いだ形だ。
もっとも、ヤンキースがそれでもコレアを獲得する可能性はある。しかし、ファンの心理はかなり複雑になっているのは間違いない。改めて、今後の動向に注目が集まっている。
構成●SLUGGER編集部