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MLB

満票MVPは当然の結果! 改めて振り返る大谷翔平の圧巻スタッツ。投打の図抜けた数字は異論を言わさない風潮を生んだ

THE DIGEST編集部

2021.11.19

打って、投げて、走って――。そのすべてで違いを生み出した大谷は、野球の本場でも特別な存在となった。(C)Getty Images

打って、投げて、走って――。そのすべてで違いを生み出した大谷は、野球の本場でも特別な存在となった。(C)Getty Images

「(二刀流は)やっぱりやりがいのあること。信頼に応えたいなというか、使ってもらっているという期待に応えたいなと思って毎日頑張っていたので、そこはすごいやりがいを持って出来たかなと思います」
【動画】打撃音が爽快! MVP受賞した大谷翔平の全46本塁打を一挙振り返り!

 MVP受賞後にBBWAA主催で行なわれたオンラインインタビューで、大谷翔平(ロサンゼルス・エンジェルス)は、そう淡々と語った。ナショナル・リーグのMVPに選出されたブライス・ハーパーが「こうして選ばれたことは幸運だ」と感涙したのとは対照的な姿ではあった。だが、冷静な言動は、いつも通りの彼だとも言えた。

 成し遂げたのは長きにわたるMLB史においても19人しかいない快挙。もっと興奮してもいい。なにせ、ファイナリストとなったブラディミール・ゲレーロJr.とマーカス・セミエン(ともにトロント・ブルージェイズ)に一票も入らない、満票でのMVP受賞である。

 こうした受賞レースを巡ってはさまざまな異論が噴出する。MLBのMVPのような投票形式であれば、なおさらだ。しかし、今回は満票選出にもかかわらず、反対意見などはほとんど聞こえてこない。むしろ下馬評通りの結果に「当然だろう」というものが大半を占めている。

 もっとも大谷が残した結果を見れば、そうした風潮になるのも無理はない。今季に史上初となる投打5部門での100超え「クインタプル」をやってのけた偉才が残したスタッツは改めて見直しても、異次元としか表現しようがないからだ。以下は主な内容である。
 
<投手>
【防御率】3.18
【勝利】9勝
【投球回】130.1イニング
【奪三振】156
【奪三振率】10.77
【与四球率】3.04
【被打率】.205
【FIP】3.51
【fWAR】3.0

<野手>
【本塁打】46
【安打】137
【二塁打】26
【三塁打】8
【打点】100
【長打】80
【得点】103
【四死球】100(四球96)
【盗塁】26
【出塁率】.372
【長打率】.592
【OPS】.965
【fWAR】5.1

 思わず感嘆の声が漏れてしまいそうになるスタッツの数々である。驚くべきは、このうち18部門においてチームトップだった点だ。それは今季のエンジェルスにおける大谷の存在が、いかに際立ったものだったと証明するには十分すぎる事実であり、MVPの満票が「当然だ」と断言できる要因だと言える。

 先述のインタビューでは、「本当にすごく、うれしい。また来年以降、さらに頑張ろうという気持ちにさせてくれた」と改めてモチベーションを高めた大谷。わずか1年で時代の寵児へ飛躍を遂げた27歳のサムライは、来季も我々を楽しませてくれるに違いない。

構成●THE DIGEST編集部

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