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鈴木誠也獲得にヤンキースは「積極的」ではない? “悪の帝国”の狙いは別にあり「スズキの適合性は疑問を抱かせる」

THE DIGEST編集部

2021.12.08

連日のようにMLBでの移籍先に関する情報が飛び交っている鈴木。そのなかでヤンキース入団の噂が話題沸騰となっている。(C)Getty Images

連日のようにMLBでの移籍先に関する情報が飛び交っている鈴木。そのなかでヤンキース入団の噂が話題沸騰となっている。(C)Getty Images

 すでに数多のメディアが、取り上げている鈴木誠也の移籍動向。そのなかで気になるニュースが舞い込んだ。現地時間12月6日に米紙『The Star Ledger』が、「ポスティングシステムでメジャー移籍を目指している日本のスターの獲得にニューヨーク・ヤンキースが積極的になっている」とすっぱ抜いたのだ。
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 現在27歳のサムライの日本での戦績は周知の通りだ。キャリア9年で打率.315、OPS.985と図抜けた打撃パフォーマンスを披露し、MLB球団の垂涎の的となっている。

 日本球界屈指のタレントと化した鈴木を、米球界の盟主と言えるヤンキースが「積極的に獲得しようとしている」。この一報は、日米問わずあらゆるメディアが取り上げた。日夜、同球団のあらゆる情報を発信している『Pinstrip Ealley』は、「センターのレギュラーだったアーロン・ヒックスの健康状態はあまりにも不安定で、噂をされているセイヤ・スズキが、ピンストライプのユニホームを身にまとっている可能性はある」と報道した。

 しかし、ヤンキースの今オフの補強ポイントを思えば、「積極的」という見方には、いささか疑問が沸く。たしかにアーロン・ヒックスやブレット・ガードナーが高齢化によって弱体した感が否めない外野手陣もテコ入れすべき箇所ではあるのだが、今の彼らはそれ以上にレギュラー格の遊撃手と先発ローテーションの軸になりうる投手の獲得が急務となっているのだ。
 
 実際、ニューヨークの日刊紙『New York Post』は、現地時間12月7日に配信したレポートで「セイヤ・スズキとブライアン・キャッシュマンGMはたしかに繋がっている」と前置きし、こう論じている。

「スズキのセンターでのプレー不足はヤンキースでの適合性に疑問を抱かせる。あるスカウトも、彼が日常的にセンターでプレーできるかどうかには確信を抱いておらず、『それなりのマルチな能力はあるが、手厳しいニューヨークがそれを認めるかは分からない』としている」

 もしも、ヤンキースがロックアウト明けに、10年3億2000万ドル(約361億6000万円)以上の大型契約が必要とされるカルロス・コレアやFA市場に残る大物投手(ジャスティン・バーランダー=アストロズとの契約更新が濃厚、ザック・グレインキーなど)の獲得に動き出せば、最低6000万ドルが必要となると言われている鈴木の獲得話はぜいたく税の問題などによって現実的ではなくなる可能性が高い。

 はたして、「悪の帝国」と恐れられた金満球団は他の補強ポイントを差し置いて鈴木獲得に全力を尽くすのか。現時点では、少なくとも“積極的”ではなさそうだが……。

構成●THE DIGEST編集部

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