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MLB

歴史の幕開けの瞬間、NYファンを黙らせた一発――大谷翔平が魅せた2021年「ベストゲーム」7選 <SLUGGER>

SLUGGER編集部

2021.12.31

今季生まれた大谷の数々の名場面。厳選した7つの試合を振り返る。(C)Getty Images

今季生まれた大谷の数々の名場面。厳選した7つの試合を振り返る。(C)Getty Images

 球史に残る大活躍を見せ、世界を席巻した大谷翔平(エンジェルス)。今季は数々の名場面を作ってきたが、編集部が絞りに絞って「7つ」の試合を選定した。

☆リアル二刀流”初お披露目で161キロ&特大ホームラン
(4月4日/ホワイトソックス戦)
 

 歴史の幕開けとなったのは間違いなくこの試合だ。メジャー移籍後初となる投打同時出場=リアル二刀流として「2番・投手」で出場すると、まずは投手として初回から100マイルを連発。その裏の打席では、初球を完璧に捉えて打った瞬間それと分かる先制弾を叩き込み、テレビ解説を務めていた大打者のアレックス・ロドリゲスも激賞していた。1年を終え、大谷自身も一番印象に残った試合として選出している。

【動画】MVP受賞した大谷翔平の全46本塁打を一挙振り返り!
 
☆大谷が「最も価値ある本塁打」と認めた9回2死からの逆転2ラン
(5月16日/レッドソックス戦) 


 大谷自ら「メジャーに来てから最も価値あるホームラン」と振り返る一発だった。4対5で迎えた9回表、2死からマイク・トラウトが出塁した直後の初球、大谷が振り抜いた打球はフェンウェイ・パークの右翼ポール、通称“ペスキー・ポール”を巻いての逆転2ランとなった。打たれた相手守護神のマット・バーンズが「最も身体的な才能に優れた選手」「今後も長くキャリアを続けてほしい」と称賛したコメントも、この本塁打を彩るものだった。

☆ニューヨーカーのブーイングをかき消す先制アーチ
(6月28日/ヤンキース戦) 


 開幕から衝撃的なパフォーマンスを残してきた大谷は、誰もが認める球界屈指のスターになっていた。アメリカの地元紙は通常、地元球団以外の選手をトップニュースで扱うことはないのだが、大谷がニューヨーク遠征に来る直前、『ニューヨーク・タイムズ』紙はスポーツ欄の1面見開きで取り扱うほどの盛り上がりだった。

  もっとも、手厳しいヤンキースファンは大谷だろうが関係ない。相手の中心選手に容赦ないブーイングを浴びせる彼らは、6月28日から始まったヤンキー・スタジアムでのエンジェルス戦で球界最高のスター相手に地鳴りのようや盛大な罵声を食らわせた。

 しかし、天下の偉才は第1打席で罵声をかき消す完璧な本塁打を右翼席に運んでみせた。さらに翌日には2打席連発弾。気づけば、大谷へ拍手を送るヤンキースファンも出るほどだった。

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