日本球界の至宝は、いまや世界が羨む存在となった。ロサンゼルス・エンジェルスの大谷翔平だ。
大谷がその名を世界中に轟かせたのは、昨シーズンの快進撃だ。打っては本塁打王争いに最後まで絡む46ホーマーを放ちながら、100打点、103得点をマーク。投げても23先発で130.1回、防御率3.18、156奪三振を記録。あのベーブ・ルースですら成しえなかった史上初となる投打5部門での「クインタプル100」(イニング、奪三振、安打、得点、打点)もやってのけた。
MLBでは118年ぶりとなる“リアル二刀流”を完遂したサムライは、いまや“野球の本場”アメリカでも羨望の眼差しを注がれる。
そんな偉才の誕生を受け、「韓国は学生野球の力を底上げしないといけない」と訴えたのは、巨人の1軍打撃コーチを務める金杞泰氏だ。
現役時代にはKBOリーグで本塁打王(94年)と首位打者(97年)を一度ずつ手にした名スラッガーは、引退後に指導者へ転身。SKワイバーンズやLGツインズでコーチを務めた後、21年シーズンからは巨人に09年以来の復帰を果たし、二軍ヘッドコーチに就任。今季は一軍打撃コーチとなっていた(※肺結核が判明して合流は遅れている)。
日韓の野球観を熟知する金氏は、地元紙『朝鮮日報』の取材で、「韓国でオオタニのような選手が生まれないのはなぜか?」という問いに、次のように答えた。
「韓国の選手とはよく比較されるが、日本のプロ選手たちは何よりも基礎がしっかりとしている。とくに一軍の投手は球速があり、球筋もよく、コントロールも抜群だ。野球センスに優れた選手が多い。だからこそ、韓国にはショウヘイ・オオタニやヨシノブ・ヤマモトのような素晴らしい選手がいないのは少し寂しいね。日本では才能ある選手がどんどん出てくる」
【関連動画】史上最強打者の呼び声も!2021年に大谷翔平が放った“全46本塁打”を一挙振り返り!
さらに「日本の投手ではヤマモトが一番いい。彼があらゆる面で最高の才能を持っていることは明らかだ」と続けた金氏は、「韓国と違って毎年のように優れた選手たちが出てくる理由をひとつあげるとすれば、それは学生野球の層が全く違うからだ」と力説した。
「日本場合は高校だけでも4000チーム以上もある。つまり、少なくともエースが4000人もいることになる。その中から最高の選手たちが選びだされてプロから指名を受ける。オオタニやヤマモトのようにね」
そして、金氏は「韓国野球も発足から40年以上が経っている。しかし、いまだ基盤はしっかりしていない。高校野球のチームは100もない。いい選手を発掘するためには、いい選手には、いい野球をやってもらわないといけない」と訴えた。
「責任をもって野球を復活させるんだという強い意志と計画が必要だ。日本の球団は草の根から野球を盛り上げようとしているのが印象的だ。これからは、すべてのチームが、直接的にステップアップをサポートし、学生野球の裾野を広げ続けていくことが必要になる。ドラフトにかかるような選手たち以外の部分から目を背けてはいけない」
日本球界の盟主と言える巨人で得た学びを力説した金氏。その声は韓国球界発展のためとなるのか。いつしか韓国から大谷のような選手が生まれるかを興味深く見守りたい。
構成●THE DIGEST編集部
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大谷がその名を世界中に轟かせたのは、昨シーズンの快進撃だ。打っては本塁打王争いに最後まで絡む46ホーマーを放ちながら、100打点、103得点をマーク。投げても23先発で130.1回、防御率3.18、156奪三振を記録。あのベーブ・ルースですら成しえなかった史上初となる投打5部門での「クインタプル100」(イニング、奪三振、安打、得点、打点)もやってのけた。
MLBでは118年ぶりとなる“リアル二刀流”を完遂したサムライは、いまや“野球の本場”アメリカでも羨望の眼差しを注がれる。
そんな偉才の誕生を受け、「韓国は学生野球の力を底上げしないといけない」と訴えたのは、巨人の1軍打撃コーチを務める金杞泰氏だ。
現役時代にはKBOリーグで本塁打王(94年)と首位打者(97年)を一度ずつ手にした名スラッガーは、引退後に指導者へ転身。SKワイバーンズやLGツインズでコーチを務めた後、21年シーズンからは巨人に09年以来の復帰を果たし、二軍ヘッドコーチに就任。今季は一軍打撃コーチとなっていた(※肺結核が判明して合流は遅れている)。
日韓の野球観を熟知する金氏は、地元紙『朝鮮日報』の取材で、「韓国でオオタニのような選手が生まれないのはなぜか?」という問いに、次のように答えた。
「韓国の選手とはよく比較されるが、日本のプロ選手たちは何よりも基礎がしっかりとしている。とくに一軍の投手は球速があり、球筋もよく、コントロールも抜群だ。野球センスに優れた選手が多い。だからこそ、韓国にはショウヘイ・オオタニやヨシノブ・ヤマモトのような素晴らしい選手がいないのは少し寂しいね。日本では才能ある選手がどんどん出てくる」
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さらに「日本の投手ではヤマモトが一番いい。彼があらゆる面で最高の才能を持っていることは明らかだ」と続けた金氏は、「韓国と違って毎年のように優れた選手たちが出てくる理由をひとつあげるとすれば、それは学生野球の層が全く違うからだ」と力説した。
「日本場合は高校だけでも4000チーム以上もある。つまり、少なくともエースが4000人もいることになる。その中から最高の選手たちが選びだされてプロから指名を受ける。オオタニやヤマモトのようにね」
そして、金氏は「韓国野球も発足から40年以上が経っている。しかし、いまだ基盤はしっかりしていない。高校野球のチームは100もない。いい選手を発掘するためには、いい選手には、いい野球をやってもらわないといけない」と訴えた。
「責任をもって野球を復活させるんだという強い意志と計画が必要だ。日本の球団は草の根から野球を盛り上げようとしているのが印象的だ。これからは、すべてのチームが、直接的にステップアップをサポートし、学生野球の裾野を広げ続けていくことが必要になる。ドラフトにかかるような選手たち以外の部分から目を背けてはいけない」
日本球界の盟主と言える巨人で得た学びを力説した金氏。その声は韓国球界発展のためとなるのか。いつしか韓国から大谷のような選手が生まれるかを興味深く見守りたい。
構成●THE DIGEST編集部
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