石井一久監督率いる楽天が2月13日、今キャンプで最も注目されている新庄剛志新監督の日本ハムと初対戦。6-2で勝利し、BIGBOSSに初黒星をつけた。
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「(試合前に話は)していないです。(昨日の阪神戦で)矢野さんともしていない。ちゃんとご挨拶したいけど、今はご迷惑になったりもするので」
時節柄、試合前の挨拶を控えた楽天・石井監督だったが、試合では挨拶代わりの速攻で、新監督を出迎えた。
日本ハム先発左腕・河野竜生から、1番・山﨑剛が遊安打で出塁すると、2番・小深田大翔の初球で盗塁。小深田は捕邪飛に倒れるも、3番・渡邊佳明が初球から強振。左安打で山﨑が二塁から一気にホームイン。鮮やかに1点を先制する。
その後、4回から登板したドラフト6位ルーキー・西垣雅矢が、4番に入った日本ハム・石井一成に2ランホームランを浴び逆転を許すも、6回裏には4番・和田恋が、日本ハム4人目・福田俊から左翼スタンドへ3ランを放ち、一気に逆転した。
「練習はいい感じなので、あとは試合で。と、監督に言われていました。昨日の結果を、自分の中では不甲斐ないなというのがあったので、結果が出てよかったです」(和田)
前日の阪神戦で4番に抜擢されていた和田。しかし、結果は4打数ノーヒット。それでも「やりたいことができている」と、指揮官はこの日も4番に起用。その期待に応えた見事な一発だった。
その他にも、ドラフト2位のルーキー捕手・安田悠馬の初スタメンマスク&初安打初適時打、遊撃のレギュラー獲りを狙う山﨑&小深田、高卒7年目捕手・堀内謙伍がそれぞれ2安打と、若い力が活躍し、BIGBOSS軍団を圧倒した。
この日は雨予報だったにもかかわらず、多くのファンが金武町ベースボールスタジアムに詰めかけた。そして、多くの報道陣もスタンドや、グラウンドのカメラ席を埋めていた。そんな注目の中での初対戦、石井監督は新生日本ハムにどんな印象を持ったのだろうか。
「すごく若いチームですし、今ね、(そのチームを)活気づけるということは、すごく大事なことだと思います。そこに、そういう情熱がある方がチームに入ったということで、やっぱり勢いを感じる。その勢いに押されないようにやっていかないといけないと思います」
試合中、両軍ベンチからチームを鼓舞する声が飛んでいたが、とりわけ印象に残ったのが9回表、日本ハム4点ビハインドの最後の攻撃。2アウトとなり、あとひとりで試合終了という場面で、宇佐見真吾が打席に立った場面だ。
マウンド上の6人目・津留崎大成が制球定まらず、カウント3ー0となる。4球目、高めのストレートを宇佐見が思いっきりフルスイング。打球はバックネットを超えるファウルとなったが、この時のベンチからひと際、大きな声が飛んだ。とても負けているチームとは思えない盛り上がり。去年までの日本ハムとは何かが違うと、実際に対戦した石井監督は肌で感じたのかもしれない。
石井監督が試合後のインタビューに答えている最中、周囲の空気が変わった。少し離れた別の出口から、新庄監督が颯爽と登場した。距離は離れていたが、2人はようやく直接言葉を交わすこととなった。
新庄「石井監督!ありがとうございました!」
石井「お疲れ様でした!安全運転で!」
新庄「ありがとう!」
そのまま愛車に乗り込み、颯爽と名護へ戻って行ったBIGBOSSと、それを見送る石井監督。かつて、何度も対決した両雄が監督となった今季、どんな対決を見せてくれるのか。
取材・文●岩国誠
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「(試合前に話は)していないです。(昨日の阪神戦で)矢野さんともしていない。ちゃんとご挨拶したいけど、今はご迷惑になったりもするので」
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日本ハム先発左腕・河野竜生から、1番・山﨑剛が遊安打で出塁すると、2番・小深田大翔の初球で盗塁。小深田は捕邪飛に倒れるも、3番・渡邊佳明が初球から強振。左安打で山﨑が二塁から一気にホームイン。鮮やかに1点を先制する。
その後、4回から登板したドラフト6位ルーキー・西垣雅矢が、4番に入った日本ハム・石井一成に2ランホームランを浴び逆転を許すも、6回裏には4番・和田恋が、日本ハム4人目・福田俊から左翼スタンドへ3ランを放ち、一気に逆転した。
「練習はいい感じなので、あとは試合で。と、監督に言われていました。昨日の結果を、自分の中では不甲斐ないなというのがあったので、結果が出てよかったです」(和田)
前日の阪神戦で4番に抜擢されていた和田。しかし、結果は4打数ノーヒット。それでも「やりたいことができている」と、指揮官はこの日も4番に起用。その期待に応えた見事な一発だった。
その他にも、ドラフト2位のルーキー捕手・安田悠馬の初スタメンマスク&初安打初適時打、遊撃のレギュラー獲りを狙う山﨑&小深田、高卒7年目捕手・堀内謙伍がそれぞれ2安打と、若い力が活躍し、BIGBOSS軍団を圧倒した。
この日は雨予報だったにもかかわらず、多くのファンが金武町ベースボールスタジアムに詰めかけた。そして、多くの報道陣もスタンドや、グラウンドのカメラ席を埋めていた。そんな注目の中での初対戦、石井監督は新生日本ハムにどんな印象を持ったのだろうか。
「すごく若いチームですし、今ね、(そのチームを)活気づけるということは、すごく大事なことだと思います。そこに、そういう情熱がある方がチームに入ったということで、やっぱり勢いを感じる。その勢いに押されないようにやっていかないといけないと思います」
試合中、両軍ベンチからチームを鼓舞する声が飛んでいたが、とりわけ印象に残ったのが9回表、日本ハム4点ビハインドの最後の攻撃。2アウトとなり、あとひとりで試合終了という場面で、宇佐見真吾が打席に立った場面だ。
マウンド上の6人目・津留崎大成が制球定まらず、カウント3ー0となる。4球目、高めのストレートを宇佐見が思いっきりフルスイング。打球はバックネットを超えるファウルとなったが、この時のベンチからひと際、大きな声が飛んだ。とても負けているチームとは思えない盛り上がり。去年までの日本ハムとは何かが違うと、実際に対戦した石井監督は肌で感じたのかもしれない。
石井監督が試合後のインタビューに答えている最中、周囲の空気が変わった。少し離れた別の出口から、新庄監督が颯爽と登場した。距離は離れていたが、2人はようやく直接言葉を交わすこととなった。
新庄「石井監督!ありがとうございました!」
石井「お疲れ様でした!安全運転で!」
新庄「ありがとう!」
そのまま愛車に乗り込み、颯爽と名護へ戻って行ったBIGBOSSと、それを見送る石井監督。かつて、何度も対決した両雄が監督となった今季、どんな対決を見せてくれるのか。
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