プロ野球

清原和博がPL学園高の後輩・立浪和義監督の中日キャンプを訪問!石川昂&鵜飼に熱視線「打球の角度がいい」

岩国誠

2022.02.23

立浪監督は清原氏の訪問を「選手にも刺激になった」と語った。写真:岩国誠

 中日・立浪和義監督1年目のキャンプも残りわずかとなった2月22日、グラウンドでは打撃練習が始まる中、報道陣がにわかにざわつき始めた。西武、巨人などで主力として活躍し、NPB歴代5位となる525本塁打を放った清原和博氏が、PL学園高の後輩が率いるチームの視察に訪れたのだ。

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「やはり、気が引き締まります。沖縄に入る前から緊張していました。こうやって、キャンプを訪問させていただき、ドラゴンズという球団に対して、感謝の気持ちでいっぱいです」

 今回のキャンプ視察、実は立浪監督への1本の電話がきっかけだった。

「まず『キャンプに行ってもいいかな』という連絡をもらい、『ぜひお願いします』というところでした。自分からしても高校の大先輩であり、野球界の大先輩。これだけ影響力のある方はいないですからね。そういう方が、監督1年目の(自分の)キャンプに来ていただけるということは、すごく楽しみにしていましたし、選手にも刺激になったと思います」

 選手ロッカーとは反対側、三塁ベンチに通された清原氏。PL学園の後輩・福留孝介や、同じ時代を戦った首脳陣たちからの挨拶がひと通り終わると、立浪監督と共にゲージに入った右打者に視線を送った。
 
 今季、覚醒が期待される高卒3年目・石川昂弥。訪問前から注目していたという右の長距離砲の打撃を、実際に見た清原氏はどう感じたのか。

「面構えもいいですし、打球の飛んでいく角度もいい。右中間にボールを放り込んでいましたし、ああいう打球をコツコツやっていけば、日本を代表するバッターになれると思います」

 立浪監督の要望もあって、その石川昂に直接助言も授けた。

「技術のことは中村(紀洋)コーチがいますから、技術的なことより、打席で打つまでの準備について話しました。僕が大切にしてきた打席でのアプローチの仕方や、チャンスでのアプローチの仕方。やはり初球から、しっかり打てるように準備をしておく。そういうことを伝えました」

 石川昂と同じグループでは、ドラフト2位ルーキーの右打者・鵜飼航丞も、豪快なスイングを披露した。

「非常に魅力ある選手。スイングスピードがまず速いし、打球がいい。(石川昂と共に)あの2人がコンビになると、ドラゴンズは本当に強い打線になると思います」

 清原氏とともに、打者たちの打撃を注視していた立浪監督は時折、トレードマークとなってきた紺のノックバットをスイングしながら、先輩・清原氏に助言を求める場面も見受けられた。

「自分はホームランバッターではないですから。500本以上ホームランを打たれた方のアドバイスは参考になると思いますし、自分も細かいアドバイスをもらって、選手には伝えたいと思います」

 止まることのないバッティング談義は約2時間、全体練習の終わりをもって終了。インタビューブースに現れたマスク姿の2人の目からは、笑みがこぼれていた。稀代のスラッガーからの金言を若き右の大砲たち、そして指揮官は、どのようにして自らの力に変えていくのだろうか。

取材・文●岩国誠


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