高校野球

【センバツ必見逸材5選/投手編】注目は1年からエースナンバーを背負う近畿最高の左腕!奄美大島が誇る超高校級のドラフト候補も

THE DIGEST編集部

2022.03.01

1年で聖地・甲子園のマウンドに立った森下。その実績とポテンシャルは、近畿でも指折りだ。写真:塚本凜平(THE DIGEST)

 3月18日に開幕する選抜高校野球。今年のドラフト戦線を占う意味でも非常に重要な大会となるが、新3年生の注目すべき選手は誰なのか。投手、野手それぞれ5人ずつに絞って紹介したいと思う。今回は投手編だ。

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越井颯一郎(木更津総合)/178センチ、75キロ/右投右打
 早川隆久(楽天)、山下輝(ヤクルト)、篠木健太郎(法政大)など毎年のように好投手を輩出している木更津総合だが、今年のエース越井も全国屈指の右腕だ。全身を大きく使った躍動感溢れるフォームでストレートはコンスタントに140キロを超え、テンポ良く追い込んで打者を打ちとるピッチングは抜群の安定感を誇る。

 秋の関東大会では前年の選抜王者東海大相模を相手に1失点完投勝利をおさめるなど、3試合を投げて与四球0(与死球は2)、防御率、WHIPともに0.45と圧倒的な数字を残した。木更津総合は高校から直接プロ入りではなく進学が基本線と言われているが、スカウト陣も無視できない実力者と言えるだろう。

榎谷礼央(山梨学院)/179センチ、76キロ/右投右打
 関東の代表校では越井と並ぶ存在と言える右腕。秋の関東大会では、準々決勝の白鴎大足利戦で7回コールド無四球完封、準決勝の浦和学院戦では延長10回を2失点完投(自責点1)と先発した2試合でいずれも見事な投球を見せ、チームを準優勝に導いた。

 欠点らしい欠点のないフォームで制球力が高く、高い位置から腕が振れる。140キロ台前半のストレートはボールの角度が申し分なく、緩急をつけるカーブとチェンジアップ、打者の手元で鋭く変化するスライダー、カットボールなど変化球も高レベルだ。祖父と父はともに浜松商(静岡)で甲子園出場経験があり、3代続けての聖地となるが、スピードが145キロを超えてくれば高校からのプロ入りも見えてくるだろう。
 

森下瑠大(京都国際)/179センチ、76キロ/左投左打
 現時点での実績ではナンバーワンの近畿を代表するサウスポー。1年秋からエースとして活躍しており、昨年夏の甲子園では初戦の前橋育英戦で10奪三振完封勝利をおさめるなどチームの準決勝進出にも大きく貢献した。

 スピードは130キロ台後半が多いものの、スライダー、チェンジアップと対になる変化球を見事に操り、左右と高低だけでなく緩急を上手く使ったピッチングは抜群の安定感を誇る。秋の近畿大会では初戦で履正社を相手に11奪三振完封、敗れた和歌山東戦でもリリーフで4回を無失点と圧巻の投球を見せた。また、打っても中軸を任されており、昨夏の甲子園でもホームランを放つなど打者としても注目の選手だ。
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DeNA小園から学びを得る本格派右腕