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MLB開幕延長で“宙ぶらりん”の鈴木誠也はどうなる? 米移籍専門サイトは「引く手あまたの市場が待っている」と楽観視

THE DIGEST編集部

2022.03.02

広島で着実に声価を高めてきた鈴木。日本屈指のスラッガーは、MLB挑戦に揺るぎない決意をしているようだ。(C)THE DIGEST

広島で着実に声価を高めてきた鈴木。日本屈指のスラッガーは、MLB挑戦に揺るぎない決意をしているようだ。(C)THE DIGEST

 米球界で前代未聞の事態が起きている。現地時間3月1日、MLB機構と選手会は新労使協定交渉で歩み寄れずに決裂。3月31日に予定されていた開幕は延期となり、開幕2カードが消えた。
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 かねてから交渉を重ねてきた両者は、通常開幕の“デッドライン”となっていた同日に約16時間に及んだ話し合いを敢行。会議後に機構側の代表は「大きな前進があった」として妥結へ向けた“楽観論”を明るみにしたが、選手会側はそれを否定。代表者として記者会見に出席したアンドリュー・ミラー(現フリーエージェント=FA)は、「こうなることは予想できていた。残念だけど、進展なんてなかったよ。僕らは驚きもしないけどね」と嘆いた。

 今回の交渉破談は、開幕の延長だけに影響を及ぼすわけではない。ミラーをはじめ、いまだ新天地の決まっていない多くのFA選手の契約にも余波を広げているのだ。そのなかにあって、日本のプロ野球ファンも気を揉んでいるのは、おそらく鈴木誠也の動向だろう。

 昨年12月2日にポスティングシステムを申請。念願のメジャー挑戦を決意した27歳だが、交渉を進めていた9日後にロックアウトが敢行されたため、残り21日もの交渉期間を残して、宙に浮いた状態となっている。

 もっとも、サンフランシスコ・ジャイアンツやサンディエゴ・パドレス、シアトル・マリナーズ、ボストン・レッドソックスなど、獲得に動いているとされる球団は少なくない。それだけに、ロックアウト後も全く新天地が決まらないという事態には至らないだろう。だが、初挑戦となる年に起きた異例の事態に、本人の胸中が穏やかでないのは、想像に難くない。
 
 無論、米メディアも鈴木の去就を注視している。日夜、MLBのありとあらゆる移籍情報を発信している専門サイト『MLB Trade Rumors』は、「スズキはMLBで新シーズンを迎えるのに、100%コミットしている」と現状を伝えている。

「日本は3月25日にレギュラーシーズンが開幕するが、MLBは少なくとも4月の第2週までは、試合すら行なうことができない。さらにロックアウトの延長は、労働者の状況をより複雑にし、現在進行中のあらゆる問題を困難にするものである。だが、スズキはMLBで己の力を試す決断に踏み切った」

 また、同メディアは鈴木の実力について「非常に有能なレギュラー右翼手として、MLBのレベルでもプレーできると示されている」としたうえで、「交渉が可能になれば、彼には引く手あまたの市場が待っているはずだ」と分析している。

 はたして、鈴木のMLB挑戦の場はいつ整うのか。やはりロックアウトがいち早く開けるのを願うばかりだ。

構成●THE DIGEST編集部

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