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侍ジャパン

日本戦で登板か?プレミア12アメリカ代表の最速98マイル右腕は海軍兵学校出身の変わり種

宇根夏樹

2019.11.11

最速98マイルの速球が武器のソン(写真は海軍兵学校時代)。12日の日本戦でも登板機会があるかもしれない。(C)Getty Images

最速98マイルの速球が武器のソン(写真は海軍兵学校時代)。12日の日本戦でも登板機会があるかもしれない。(C)Getty Images

 今回のプレミア12アメリカ代表には、来シーズンから大谷翔平(エンジェルス)とともにプレーするであろうジョー・アデルをはじめ、2018年ドラフト全体3位指名のアレック・ボーム(フィリーズ)など、数多くのプロスペクト(若手有望株)が揃っている。

 彼らとは別に、もう一人、異色のプロスペクトがいる。この夏、ドラフト4巡目指名でレッドソックスに入団した22歳の右投手、ノア・ソンのことだ。ラストネームとルックスから窺えるとおり、ソンはアジアにルーツを持つ。自身はアメリカ生まれだが、彼の父は5歳の時に韓国からアメリカに移住した。
 
 それ以上にユニークなのが、アメリカ海軍兵学校の出身であること。高校卒業時はドラフトにかからず、強豪大からも誘われなかった。ドラフト指名を受けた海軍兵学校の選手は、今年のソンが史上9人目。メジャーリーガーでは、約1世紀前に投げたネモ・ゲインズと2015年にメジャーデビューした2投手、ミッチ・ハリスとオリバー・ドレイク(現レイズ)の計3人しかいない。

 しかもソンの場合、兵役に就くのはこれから。期間は5年間で、途中で除隊して予備役となることも可能だが、その申請は2年経ってからでないとできない。その上、必ずしも認められるとは限らない。

 今シーズンは、海軍の許可を得てマイナーリーグで投げたが、プレーできるのはプレミア12までだ。その後は、航空士官として訓練を受けることになっている(193cmの長身は戦闘機のパイロットには不向きだったそうだ)。ちなみに、ハリスは兵役を終えた後にドラフトで指名された。ドレイクは兵役義務が生じる前にドラフト指名を受け、兵学校を中退して球界に身を投じた。

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