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MLBが導入を決意した“大谷ルール”は「エンジェルスの大きな後押しに」。地元紙が「願いは叶った」とレポート

THE DIGEST編集部

2022.03.23

昨季のMLBで球史に残る結果を残した大谷。その投打による活躍は、球界のルールをも変えた。(C)Getty Images

 二刀流が生み出した新ルールが小さくない話題となっている。

 現地時間3月22日、MLBと選手会は労使協定を巡る会議において、今季からDHを使わずに試合に出場した投手が降板後も、DHとしてプレーを継続できる新規定を設けることで暫定合意した。米紙『New York Post』などが一斉に報じた。
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 そもそもは、昨夏のMLBオールスターにおいて、彼が"リアル二刀流"で出場するために初めて適用されていた同ルール。だが、今季からナショナル・リーグでもDH制が導入されるため、「より二刀流プレーヤーの誕生を促進させるべく設けられる」(『New York Post』より)運びとなった。

 昨シーズンに103年ぶりの「二けた勝利&二けた本塁打」に迫った大谷。この球史に残る天才が巻き起こした一大フィーバーが、導入のキッカケとなったと言っても過言ではない。それだけに米メディアがこぞって「ショウヘイ・オオタニルール」と報道するのも無理はない。

 ゆえに現地では、27歳のサムライを改めて称える声も上がっている。米スポーツ専門局『Fox Sports』のアナリストであるベン・バーランダー氏は「このルールが導入される流れになったのは、ショウヘイ・オオタニというレジェンドがいたからという事実を忘れてはならない」とツイートしている。

 賛辞が相次いだなかで、チームへの効果も分析されている。「ショウヘイ・オオタニルールは、エンジェルスにとって大きな後押しになる」と訴えた地元紙『Los Angeles Daily News』は、「願いは叶った。現時点でこのルールは、オオタニを有するエンジェルスにのみ利益をもたらす」とレポートした。

 また、同紙は「導入の動機は、さまざまなチームが二刀流プレーヤーを育てやすくするためだろう」としつつも、「それでも最終的にMLBに決意させたのは、オオタニの存在が大きい。彼らは球史に残るスターに才能を存分に発揮してもらおうと考えたのだ」と指摘している。

 実際に取り入れられるかどうかの最終的な決定は、30球団のオーナーたちの投票次第。それでも「過半数は確実に獲得するだろう」と見られているだけに、大谷が冠となっている新ルールはしばらく話題となりそうだ。

構成●THE DIGEST編集部

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