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MLB

苛立ちを払拭する179キロライナー! 大谷翔平の凡退に見た“らしさ”。米記者も「スランプから脱しつつある」と感心

THE DIGEST編集部

2022.05.04

スタメンに復帰したレッドソックス戦。その第1打席に大谷は鋭い当たりを放ち、球場をどよめかせた。(C)Getty Images

スタメンに復帰したレッドソックス戦。その第1打席に大谷は鋭い当たりを放ち、球場をどよめかせた。(C)Getty Images

 大谷翔平がスタメンに戻ってきた。

 現地時間5月3日、ロサンゼルス・エンジェルスの大谷翔平は、敵地で行なわれているボストン・レッドソックス戦に「3番・DH」で先発出場。今月1日(現地時間)のホワイトソックス戦で右股関節を痛めて以来、2試合ぶりにスタメンに復帰した。
【動画】大谷翔平、スランプ脱出を感じさせる驚異のライナー! 179キロの打球をチェック

 ここ7試合で打率こそ.261とそこまで低くはないものの、本塁打は1本。長打率も.435となかなか持ち前のパワーが活かせていなかった大谷。現地時間5月2日に行なわれたホワイトソックス戦では、8回に代打で登場して、セカンドゴロに倒れると、ベンチへ戻ってヘルメットを投げつける珍しい一幕もあった。

 開幕30打席ノーアーチもあった前半戦は、相手バッテリーの警戒もあり、満足のいく打球はわずか。ゆえに思わず物に当たってしまうほど、フラストレーションが溜まっているのだろう。だが、このレッドソックス戦では、第1打席から“らしさ”が見えた。

 2死無塁で相手先発のマイケル・ワカと初めて対峙した大谷は初球を捉えた。外角へのやや甘めに投じられた1球だったものの、93.5マイル(約150.4キロ)の4シームをジャストミート。鋭いライナーで打球は飛んでいった。

 はたして、打球はセカンド寄りに守っていた相手ショートの正面を突き、大谷は凡退してしまう。だが、しっかりと捉えていたボールは、なんと打球速度111.5マイル(約179.4キロ)という驚異的なアベレージを記録した。
 
 そして、4回に先頭打者として迎えた第2打席には、目に見える結果を残す。カウント1-2からの4球目、外角低めへストライクゾーンからボールゾーンに落ちる84.8マイル(約136.4キロ)のチェンジアップをバットの先で巧みにとらえ、センター前ヒットを記録。今度は、厄介な変化球に対応する持ち前のバットコントロールで技ありの一打を見せた。

 戦前にジョー・マッドン監督は、「いい感触を得ているよ。ショウヘイいわく状態は良いみたいだからね」と話した。そんな百戦錬磨の言葉にあるように、この2打席は状態の上向きを感じさせるものだった。

 現地記者も大谷の復調ぶりを感じている。地元紙『Orange County Register』のジェフ・フレッチャー記者は、第1打席の当たりを見るや、「アウトになったが、これはショウヘイ・オオタニがシーズン序盤のスランプから脱しつつあることを示す非常に良い兆候だ」と、自身のツイッターで発信した。

 ここからエンジェルスの勝利のために、大谷はいかに貢献できるのか。復調傾向にある偉才の打棒が注目される。

構成●THE DIGEST編集部

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