新体制で今季に臨んだメッツが快調に勝ち続けている。5月23日、敵地でのジャイアンツ戦に13対3で大勝した時点で29勝15敗。その後に連敗を喫したものの、シリーズの負け越しはまだ2度のみという安定した強さを発揮し、ナ・リーグ東地区2位のフィリーズに7ゲーム差をつけて独走体制に入った。
4月29日のフィリーズ戦では、5投手をつなぐ継投でチーム史上2度目のノーヒッターを達成。さらに、5日の同じくフィリーズ戦では1対7とリードされた最終回に7点を奪って驚異的な逆転勝利、19日のカーディナルス戦ではピート・アロンゾが延長10回に逆転サヨナラ2ランとドラマチックな勝利が多いのも今季の特徴だ。
「このチームの選手たちは周囲に何を言われても気にしない。決してあきらめない。常にチャンスがあると思っているし、負けは偶然の産物だと捉えている」
今季から就任したバック・ショーウォルター監督のそんな言葉通り、実際に選手たちは常に勝利を予期しながらプレーしている印象もある。大富豪のスティーブ・コーエン・オーナーの高額投資によって作り上げられたチームなのだから、勝つのはある程度当然ではあるが、それでもここまでの戦いぶりは“運命のチーム”のように見えるのも確かだ。
といっても、すべてが順風満帆だったわけではない。ジェイコブ・デグロム、マックス・シャーザー 、タイラー・メギル、トレバー・メイ、ジェームズ・マキャンといった主力選手が次々と故障離脱。特にサイ・ヤング賞獲得回数計5度を誇るデグロム、シャーザーの2大エースがともに不在ながら、それもどこ吹く風で勝ち続けていることは特筆に値する。その粘り強さの背景として、やはりショーウォルター監督の統率力と存在感が大きいことは間違いない。
過去にヤンキース、ダイヤモンドバックス、レンジャーズ、オリオールズで指揮を執ってきたショーウォルター監督は、「細部へのこだわり」や「率直なコミュニケーション」で知られてきた大ベテラン。試合へ向けて綿密な準備を怠らないことで知られるが、かといってデータだけに頼るのではなく、選手たち状況に応じたプレーを呼びかけ、戦う姿勢を短期間でチームに浸透させたとして高い評価を集めている。
「僕たちは他のチームと比べてホームランが多いわけではないが、ヒットは打っているし、四球も稼いでいる。相手投手にはなるべく多くの球数を投げさせて、投球を難しくさせている」
新加入のマーク・カナの言葉通り、メッツの総本塁打数はリーグ15チーム中11位ながら、出塁率、打率は同2位、四球数は6位。結果として、リーグ2位の得点数を生み出している。もちろんそのすべてがショーウォルター監督に起因するわけではないとしても、野球をよく知り、コミュニケーションも得意な指揮官のフィロソフィーが好影響を及ぼしていることは容易に想像できる。
4月29日のフィリーズ戦では、5投手をつなぐ継投でチーム史上2度目のノーヒッターを達成。さらに、5日の同じくフィリーズ戦では1対7とリードされた最終回に7点を奪って驚異的な逆転勝利、19日のカーディナルス戦ではピート・アロンゾが延長10回に逆転サヨナラ2ランとドラマチックな勝利が多いのも今季の特徴だ。
「このチームの選手たちは周囲に何を言われても気にしない。決してあきらめない。常にチャンスがあると思っているし、負けは偶然の産物だと捉えている」
今季から就任したバック・ショーウォルター監督のそんな言葉通り、実際に選手たちは常に勝利を予期しながらプレーしている印象もある。大富豪のスティーブ・コーエン・オーナーの高額投資によって作り上げられたチームなのだから、勝つのはある程度当然ではあるが、それでもここまでの戦いぶりは“運命のチーム”のように見えるのも確かだ。
といっても、すべてが順風満帆だったわけではない。ジェイコブ・デグロム、マックス・シャーザー 、タイラー・メギル、トレバー・メイ、ジェームズ・マキャンといった主力選手が次々と故障離脱。特にサイ・ヤング賞獲得回数計5度を誇るデグロム、シャーザーの2大エースがともに不在ながら、それもどこ吹く風で勝ち続けていることは特筆に値する。その粘り強さの背景として、やはりショーウォルター監督の統率力と存在感が大きいことは間違いない。
過去にヤンキース、ダイヤモンドバックス、レンジャーズ、オリオールズで指揮を執ってきたショーウォルター監督は、「細部へのこだわり」や「率直なコミュニケーション」で知られてきた大ベテラン。試合へ向けて綿密な準備を怠らないことで知られるが、かといってデータだけに頼るのではなく、選手たち状況に応じたプレーを呼びかけ、戦う姿勢を短期間でチームに浸透させたとして高い評価を集めている。
「僕たちは他のチームと比べてホームランが多いわけではないが、ヒットは打っているし、四球も稼いでいる。相手投手にはなるべく多くの球数を投げさせて、投球を難しくさせている」
新加入のマーク・カナの言葉通り、メッツの総本塁打数はリーグ15チーム中11位ながら、出塁率、打率は同2位、四球数は6位。結果として、リーグ2位の得点数を生み出している。もちろんそのすべてがショーウォルター監督に起因するわけではないとしても、野球をよく知り、コミュニケーションも得意な指揮官のフィロソフィーが好影響を及ぼしていることは容易に想像できる。
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