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【大谷翔平の仲間たち】“雷神ソー”のニックネームだけじゃない。豪腕復活を目指すシンダーガードの濃すぎるキャラクター性<SLUGGER>

SLUGGER編集部

2022.06.07

ピッチングに合わせて金色の長髪が風にたなびく。長身と合わせたその風貌だけでも、シンダーガードがいかに個性的かがよく分かる。(C)Getty Imgaes

 エンジェルスは大谷翔平とマイク・トラウト以外にも、個性豊かな選手が数多く在籍している。大谷とともに先発投手としてチームを支える剛腕ノア・シンダーガードもその一人だ。彼は昨オフ、1年2100万ドルでエンジェルスに加入したばかりの新顔だが、球界全体ではすでに屈指の知名度を誇るスター選手だ。

 テキサス州出身のシンダーガードは、2010年ドラフト1巡目(全体38位)でブルージェイズに入団。その後トレードでメッツに移り、15年5月にメジャーデビューを果たした。198cmの長身から繰り出す100マイルの剛速球を武器に、1年目からローテーション投手として活躍。ポストシーズンでも八面六臂の活躍でリーグ優勝に貢献。その後もデビューから5年間で3度の2ケタ勝利を挙げるなど、押しも押されもせぬメッツの主力投手へのし上がった。
 
 当時はともにローテーションを組んだジェイコブ・デグロムやザック・ウィーラー(現フィリーズ)らとともに"若手5人衆"として売り出されていたが、中でもシンダーガードはひと際目を引く存在だった。ブロンドの長髪に筋骨隆々の長身、そして北欧系のルーツからついたニックネームは"ソー"。もちろん、由来はマーベルコミックの人気ヒーローだ。

 ただ、本物の"ソー"と異なる点が一つある。故障に弱いことだ。豪快なピッチングスタイルの代償か、17年以降は毎年のように故障離脱。20年にはトミー・ジョン手術に踏み切っている。ようやく本格復帰した今季も、開幕からまずまずの投球を続けきたものの本来の球威はまだ戻っていない。

 見た目はいかにも"マッチョ系キャラ"だが、実は意外な一面もあって、自分を「オタク」と公言してはばからない。実は、少年時代のシンダーガードは運動が苦手だった。太っていてメガネもかけていたので、本人の言う通り、当時の見た目は完全に「オタク」そのもの。数年前、シンダーガードは自ら当時の写真を公開した際は今の姿とのあまりのギャップが話題となった。
 
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