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名投手スモルツが語った大谷翔平とデグロムの“比較論”が物議! 米識者たちが「最高のオオタニになるよう集中させるべき」と異論

THE DIGEST編集部

2022.06.06

投手としてメジャーでも屈指の実力を誇っている大谷。そんな偉才のポテンシャルをスモルツ氏は絶賛したが、それに思わぬ反発の声が上がった。(C)Getty Images

「もしも、オオタニがこの先二度と打席に立たずに投球だけに専念したら、彼はア・リーグのジェイコブ・デグロムになれる。私はそう確信している」

 これは現地時間6月4日に行なわれたフィラデルフィア・フィリーズ戦の中継で、ジョン・スモルツ氏が放った言葉だ。MLB通算213勝&154セーブを挙げ、殿堂入りを果たした大投手は「ハッキリと言っておきたいことがある」と番組の流れを遮ってまでそう語った。

 文字通り百戦錬磨のレジェンドは、自らの経験値と大谷の実力を見定め、「デグロムは投げるだけだ」とも断言。そして「私が最も強調したいオオタニの凄いところだ。彼が投手としてどれだけ才能を持っているかということだ」と続けた。

 以前から大谷の投手としてのポテンシャルを高評してきたスモルツ氏。それだけに「投手専念」を推挙した彼の考え方にはブレがないとも言える。だが、そんな55歳の見解には、反発の声も上がった。

 中継から一日が経った6月5日(現地時間)、米メディア『The SPUN』は「スモルツの発言は物議を醸し、議論の対象となった」として「デグロムは怪我さえなければナショナル・リーグ最強の投手だ。しかし、オオタニは投打の両方でエリートなんだ」と強調。レジェンドに異を唱えた。
 
 また、米識者たちもスモルツ氏のコメントには、懐疑的な見解を示している。アメリカやカナダでストリーミングサービスを展開する『Fubo TV』のスティーブ・ベンコ記者が「なぜすでにショウヘイ・オオタニとして確立されたのに、ジェイコブ・デグロムになる必要性があるのか?」と訴えた。

 さらにノーラン・ライアンらを指導したことでも知られる名伯楽トム・ハウス氏は「多分、彼は"最高のショウヘイ・オオタニ"になるように集中させるべきだ」とし、こう続けている。

「誰かと比較されるために自分らしさと自分の希望を諦めないでほしい」

 おそらくスモルツ氏の口にした"比較論"には大した他意はない。単純に27歳の日本人スターの実力を称えたかっただけなのだろう。しかし、それでもこうした異論が噴出するのは、ある意味で大谷の凄みを物語っているのかもしれない。

構成●THE DIGEST編集部

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