球団ワーストタイとなる12連敗に苦しむロサンゼルス・エンジェルス。現地時間6月7日、同球団は試合前に急遽、ジョー・マッドン監督を解任し、三塁コーチのフィル・ネビン氏が監督代行に就任すると発表した。
この電撃解任を受け、関係者やファンは動揺を隠しきれない。大谷翔平もそのひとりで、「明らかに(連敗の)すべてはジョーの責任じゃありません。批判されるべきは、僕自身も調子が上がりませんし、責任は選手にもあります」と試合前には、前監督を擁護していた。
この日、本拠地で開催されたボストン・レッドソックス戦で、ネビン監督代行が初めて"采配"を振るった。ここ最近打線が繋がらなかった同チームだが、選手らは吹っ切れたようで、初回から攻めた。1回裏、「2番・DH」の大谷が相手先発右腕のギャレット・ウィットロックのチェンジアップを左中間へはじき返し二塁打でチャンスメイク。続くマイク・トラウトが中越え2ランを放ち、先制点を挙げたのだ。
【動画】初回チャンスメイクした大谷!あと少しでスタンドインとなった二塁打をチェック
ふたりの嚙み合った打線に地元紙『Orange County Register』のジェフ・フレッチャー記者は、「フィル・ネビン氏は天才だ」と称えたうえで、前監督へ向けこう皮肉を綴った。
「ショウヘイ・オオタニに『二塁打』を出し、マイク・トラウトに『2ランホームラン』を打てとサインを出した!」
またネビン氏と選手との信頼関係が結ばれていることを象徴する場面も見受けられた。4-3とリードした5回表、2死一塁で長打が出れば同点とされる場面で、パワーとスピードを兼ね備えるトレバー・ストーリーが打席に入った。この局面で、ネビン氏は先発ホゼ・スアレスの元へ駆け寄ったのだ。気合いを入れ直した左腕は、ストーリーに93.9マイル(約151.1キロ)の4シームを投げ込み、見逃し三振を奪った。
これにはフレッチャー記者は、「フィル・ネビン氏はマウンドに上がったけど、ホゼ・スアレスを交代させなかった」と報じた。そして、「ピッチャー交代の時を除き前回監督がマウンドに上がったのは、満塁の時に故意四球を出すときだ」とまたもマッドン氏に対する嫌味を記した。
また米メディア『The Athletic』の元記者ブレント・マグワイア氏は、「スアレスはイニングを終えることに成功した。スアレスもネビン氏も熱狂的になっていた」と喜びのあまり情景を描写した。
乱打戦となった同試合は、延長戦に持ち込まれるも、結局エンジェルスは5対6で13連敗目を喫した。それでも選手とネビン氏が新たにつくるチームに、今後への期待を抱かせる内容だった。
構成●THE DIGEST編集部
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この日、本拠地で開催されたボストン・レッドソックス戦で、ネビン監督代行が初めて"采配"を振るった。ここ最近打線が繋がらなかった同チームだが、選手らは吹っ切れたようで、初回から攻めた。1回裏、「2番・DH」の大谷が相手先発右腕のギャレット・ウィットロックのチェンジアップを左中間へはじき返し二塁打でチャンスメイク。続くマイク・トラウトが中越え2ランを放ち、先制点を挙げたのだ。
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ふたりの嚙み合った打線に地元紙『Orange County Register』のジェフ・フレッチャー記者は、「フィル・ネビン氏は天才だ」と称えたうえで、前監督へ向けこう皮肉を綴った。
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またネビン氏と選手との信頼関係が結ばれていることを象徴する場面も見受けられた。4-3とリードした5回表、2死一塁で長打が出れば同点とされる場面で、パワーとスピードを兼ね備えるトレバー・ストーリーが打席に入った。この局面で、ネビン氏は先発ホゼ・スアレスの元へ駆け寄ったのだ。気合いを入れ直した左腕は、ストーリーに93.9マイル(約151.1キロ)の4シームを投げ込み、見逃し三振を奪った。
これにはフレッチャー記者は、「フィル・ネビン氏はマウンドに上がったけど、ホゼ・スアレスを交代させなかった」と報じた。そして、「ピッチャー交代の時を除き前回監督がマウンドに上がったのは、満塁の時に故意四球を出すときだ」とまたもマッドン氏に対する嫌味を記した。
また米メディア『The Athletic』の元記者ブレント・マグワイア氏は、「スアレスはイニングを終えることに成功した。スアレスもネビン氏も熱狂的になっていた」と喜びのあまり情景を描写した。
乱打戦となった同試合は、延長戦に持ち込まれるも、結局エンジェルスは5対6で13連敗目を喫した。それでも選手とネビン氏が新たにつくるチームに、今後への期待を抱かせる内容だった。
構成●THE DIGEST編集部
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