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プロ野球

GG9回の中日・大島洋平の「守備力」は、巨人ウォーカーよりも下!? 名手に忍び寄る“劣化”の兆候

THE DIGEST編集部

2022.06.25

ゴールデン・グラブ9回を誇る“名手”大島。しかし、その守備力が大きく減退し、レフトでもまさかの立ち位置になっている。写真:塚本凛平(THE DIGEST)

ゴールデン・グラブ9回を誇る“名手”大島。しかし、その守備力が大きく減退し、レフトでもまさかの立ち位置になっている。写真:塚本凛平(THE DIGEST)

 プロ野球は開幕から約3か月が経過。各チームの戦力図や新戦力の出来もだいぶ見え始めている。今季の新外国人はメジャーで実績ある選手も多く来日したが、むしろ“無名”の男が話題を集めている。巨人のアダム・ウォーカーだ。

 巨人が今季の目玉として獲得したメジャーの元有望株だったグレゴリー・ポランコに比べ、ウォーカーはメジャー経験なしの独立リーガー。年俸も3400万円と格安だった。しかし、期待値は高くなかったものの、23日の試合を終えてチーム1位&リーグ6位の打率.299、15本塁打と予想外の大活躍。しかも大事な場面での一打が多く、その愛くるしい笑顔を含めて人気もうなぎ上りなのである。

 もっとも、来日当初にウォーカーが注目されたのは、打撃ではなくレフト守備だった。打球の追い方がとにかくたどたどしく、ホームに投げ返そうとしたかと思えば、送球はホームどころか内野にも届かず転々。この“弱肩”は相手チームに早々に狙われ、鈍足の選手でもレフト方向へ打球が飛べば、積極的に先の塁に向かって走っていた。

 では、本当にウォーカーの守備は“ひどい”のだろうか。今季レフトを守った100イニング以上の選手27人のうち、補殺数や走者の進塁抑止なども評価した送球貢献を示す「ARM」において、ウォーカーは納得(?)の最下位で-3.4と大きなマイナスを計上している。加えて、同じポジションの選手と比較して守備でどれだけ失点を阻止したかを示す「UZR」も、ワースト2位の-5.0とやはり苦しんでいると分かる。
 
 ここで「あれ?」と思った方もいるのではないだろうか。“あの”ウォーカーよりも、レフト守備で貢献できていない選手がいるのである。しかもそれが、4年連続&通算9回もゴールデン・グラブ賞を受賞している大島洋平(中日)と聞けば、さらに驚く人も多いのではないだろうか。

 これまでドラゴンズの絶対的センターとして、数々の好守を生み出してきた大島。しかし、立浪和義新監督は、この名手をレフトで起用する新機軸を打ち出した。実際、この配置転換は理にかなってはいた。

 2018年までは名手にふさわしいUZRを記録していた大島だが、2019年に-11.7と大きく下降すると、以降は3年連続でマイナスを推移。今季もセンターで254.0イニング出場いているが、UZR-6.4と改善の傾向が見えていない。センターは外野3ポジションの中で最も運動能力が求められる守備位置である。現在36歳のベテランも迫りくる“老化”に抗えなくなっているのは数字上からも明らかだったのだ。
【動画】まだまだスピードは健在! 大島洋平が通算250盗塁に到達
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