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MLB

百戦錬磨の敵将が「偉大な才能」と最敬礼! “手が付けられない”大谷翔平がいるからこそ、エ軍に感じるもどかしさ

THE DIGEST編集部

2022.06.29

傑出した打撃技術を遺憾なく発揮した大谷。センスが光っただけに、チームの結果は悔やまれる。(C)Getty Images

傑出した打撃技術を遺憾なく発揮した大谷。センスが光っただけに、チームの結果は悔やまれる。(C)Getty Images

 百戦錬磨の名将でさえも脱帽する出色のパフォーマンスだった。現地時間6月28日に本拠地で行なわれたシカゴ・ホワイトソックス戦の大谷翔平(ロサンゼルス・エンジェルス)は、凄まじい打棒を見せつけた。

 この日は初回からエンジン全開だった。「3番・DH」で先発した大谷は、相手先発のジョニー・クエトから第1打席は81.4マイル(約131キロ)のチェンジアップを呼び込んで右中間へと弾き返すと、打球速度115.2マイル(約185.3キロ)の二塁打をマーク。過去5打数1安打と抑えられてきた右腕にいきなり痛烈な一打を見舞う。

 クイックを仕掛けたり、タイミングをずらしたりと、あの手この手で抑えにかかるクエトに対しても、天才スラッガーの研ぎ澄まされた集中力は乱れなかった。3回に迎えた第2打席には、内角に投じられた88マイル(約141.6キロ)のカットボールを逆らわずに打ち返すと、打球は左中間スタンドに消えた。

 さらにチームが3対10と大幅にリードされた7回の第3打席にはレフトフェンスに直撃するタイムリー二塁打を記録。現地時間6月21日のカンザスシティ・ロイヤルズ戦以来となる猛打賞を記録した。
 
 監督代行の代行であるレイ・モンゴメリーコーチが、「最近のショウヘイはずっと進歩が見られる。だから数字も良くなっている」と言う通り、ここ最近の大谷の打撃は右肩上がりでスタッツも伸びている。直近7試合での打率.455、長打率1.091、4ホーマーと相手からすれば、手が付けられない状態とも言える。

 無論、ホワイトソックスも大谷には賛辞を惜しまない。試合後にキューバ出身の外野手ルイス・ロバートが「こんなホームランを打って、登板時には7~8イニングは投げるんだろ? そんな男は他にいないね。クレイジーだよ」と驚けば、過去3度のワールドシリーズ制覇を誇るトニー・ラルーサは「彼は偉大な才能の持ち主だよ」と、あらためて敬意を表した。

 だからこそ、だ。3点を先制しながらあっさり逆転され、4対11という大敗を喫したチームの結果はもどかしい。打線の援護があっても、それを投手陣(とくに中継ぎ)が維持できないのは、幾度となく繰り返されている光景である。MLB公式サイトでエンジェルス番を務めるレット・ボリンジャー記者が「もうこの何年も、当たり前の展開となっている」と皮肉交じりに嘆くほどだ。

 現地時間6月29日のホワイトソックス戦には、他でもない大谷が登板予定となっている。前回登板では、8回(108球)を投げ、被安打2、13奪三振と快投を披露していた。

 はたして、球界屈指の実力派右腕はエンジェルスを勝利に導き、再浮上のキッカケを掴ませられるか。プレーオフ進出に向け、早くも正念場と言えるマウンドになりそうだ。

構成●THE DIGEST編集部

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