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侍ジャパン

日本の4番・鈴木誠也、激変した「三振率」と「四球率」に見る驚異の進化

藤原彬

2019.11.20

プレミア12で大会MVPに輝き、4番の重責を果たした鈴木。写真:金子拓弥(THE DIGEST写真部)

プレミア12で大会MVPに輝き、4番の重責を果たした鈴木。写真:金子拓弥(THE DIGEST写真部)

「ボール球を打ってもヒットになりにくいし、ストライクの方が確率は上がっていく」

 プレミア12の大会期間中に鈴木誠也(広島)が語った言葉は、自身の成長を端的に言い表している。「好球必打」は分かり切ったことではあるが、言うは易く行うは難し。強打者の活躍には、漏れなく対戦相手からの警戒がついてまわるからだ。
 表面上の成績だけを見ると、今季ペナントレースの打率.335、28本塁打、87打点はブレイクを果たした2016年(.335/28/95)とほとんど変わらない。だが、打席内でのアプローチをたどると、進化の形跡がはっきりうかがえる。

 まず、三振率が前年の22.3%→13.2%と大幅に減少した。ボール球スウィングも年々改善され、打席アプローチはますます洗練されている。打席アプローチの改善に加えて相手投手の警戒が増したことで、四球の数自体も増えている。16年に10.0%だった四球率はここ2年は17%近くに達し、今季はリーグ最多の103四球を選んだ。首位打者を獲得し、さらにこれだけ多くの四球を選んだことで、出塁率は.453に達した。2位の糸井嘉男(阪神)が.403だから、異次元の数字と言っても決して大げさではない。
 
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