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“記念出場”のはずのプーホルスが衝撃の1回戦突破、若い力が激突した決勝戦――球宴ホームラン・ダービーは今年もドラマづくめ!<SLUGGER>

SLUGGER編集部

2022.07.19

若いながら普段はふてぶてしいまでの風格を持つソトも、念願の優勝を果たしてこの笑顔。(C)Getty IMages

 現地7月18日、ドジャー・スタジアムでは球宴ホームラン・ダービーが開催。全8選手が激しくしのぎを削った末にホアン・ソト(ナショナルズ)がフリオ・ロドリゲス(マリナーズ)を下して初優勝を飾った。今大会で生まれた多くのドラマをまとめてみよう。

【1stラウンド】
▼"イチローの弟子"が早くも量産体制!

 まず最初に登場したのは、ア・リーグ新人王レースで先頭を走るフリオ・ロドリゲス(マリナーズ)。イチローの愛弟子としても知られる新星は、同地区レンジャーズのコリー・シーガーと対決。最初の3分間で25本、追加のボーナスタイム1分間でさらに7本をスタンドインさせ、1回戦としては昨年のアロンゾ(35本)に次ぐ歴代2位の32本を放った。昨年までドジャースに在籍していたシーガーも、ロサンゼルスのファンの声援を背に24本塁打の好成績を残したが追いつけず、21歳のヤングスターがまず1勝した。
 
▼42歳がまさかの1回戦突破

 1回戦でスタジアムが最大の盛り上がりを見せたのは、最終カードで登場したアルバート・プーホルス(カーディナルス)の登場だった。42歳での出場は歴代最年長、今季限りでの引退も表明している殿堂入り確実のベテランだけに"記念出場"と目されていたが、まずは最初の3分で10本、30秒のボーナスタイムでさらに3本を追加して計13本。インターバルを取った際には球宴に出場する全選手がプーホルスの周りに集まって彼の偉業を称えた。

 対するは目下、ナ・リーグ本塁打王のカイル・シュワーバー(フィリーズ)。楽勝と思われたが意外と本数が伸びず、規定の時間ではこちらも同じ13本。誰もが予想外のタイブレークに突入すると、すでにヘトヘトだったプーホルスは思わずガックリ。周囲の爆笑交じりの声援に送り出され、1分間で7本塁打を放った。一方のシュワーバーも猛追したが6本とわずかに及ばず、プーホルスが衝撃の1回戦突破を果たした。

▼常勝のキング相手に白旗宣言?

 第2カードでは目下2連覇中のピート・アロンゾ(メッツ)とロナルド・アクーニャJr.(ブレーブス)の"元新人王対決"が実現。先に打ったアクーニャJr.は30秒のボーナスタイムも含めては19本だったが、後攻アロンゾは最初の3分で17本。結局ボーナスタイムで3本を追加してアロンゾの勝利となるが、最後の方はアクーニャJr.も負けを悟ったのか、ライバルの打棒は一切見ないでスマホをいじっていた。
 
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