野球人としても、同僚としても、大谷翔平（ロサンゼルス・エンジェルス）は羨望の的であるようだ。現地時間７月18日にオールスター前の恒例となっている取材イベントで、マイク・トラウト（ロサンゼルス・エンジェルス）は“偉才”への想いを語った。

　2018年に同僚となって以来、大谷とはチームを支えるスターとして互いに切磋琢磨してきたトラウト。かねてから28歳のサムライを高く評価する当代屈指の天才スラッガーは、MLBの公式ネットワーク『MLB Network』のインタビューに揃って応じた際に、球界で唯一無二の二刀流を貫く男への想いを正直に打ち明けた。

「俺は毎日球場に来てショウヘイのプレーを見るのが好きなんだ。偉大な人間であり、偉大なチームメイトだ。だから、彼の成功は俺にとっても嬉しいことなんだ」

　そんなトラウトだが、意外にも春季キャンプなどでも大谷との対決は「一度もない」と言う。では、実際に対決が実現した場合には、どういうイメージで臨むのか。

　２歳年上のMVPスターは、大谷の真横でこう語った。

「分からないな。ショウヘイは賢い男だからね。たぶん俺が４シームを待っていたら、それをかわすようにスプリットを投げてくると思う。難しい対決にはなるだろうし、打つのは簡単じゃないはずだ」
  　そんな同僚戦士の言葉を聞いた大谷は、「対戦したいか？」とMLBのコメンテーターに問われると、笑顔で「もちろん！」と回答。すかさず、トラウトは「そうだ！ WBCでやろう」と日本の至宝との対決を熱望した。

　奇しくも両雄は、この日に実施された記者会見でそれぞれ来春に開催予定となっているWBCについて言及していた。トラウトが「この国のためにプレーするのが楽しみだ。国を代表することは僕にとっても、僕の家族にとっても大きな意味を持っている」と主将としての出場を明言すれば、大谷も「自分に実力があるのであれば、選んでもらえるのであれば、プレーしたいなという気持ちはもちろんある」と希望を口にしたのである。

　文字通り世界一を決める檜舞台で、大谷とトラウトの初対戦が実現すれば、大きな話題となるのは必至だ。はたして、球界屈指の天才によるマッチアップは見られるだろうか。

構成●THE DIGEST編集部

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