メジャー５年目を迎えた大谷翔平（ロサンゼルス・エンジェルス）は、安定感のあるパフォーマンスを披露。かつて「不可能」とさえ言われた二刀流を当たり前のようにこなしている。

　昨季にアメリカン・リーグMVPに輝いた28歳のサムライは、大きな怪我もなくプレーを継続。打っては打率.258、19本塁打、56打点、10盗塁、OPS.834（出塁率.348＋長打率.486）。投げては規定投球回にはわずかに及ばないものの、すでに昨季と同じ９勝（４敗）をマークし、防御率2.38、奪三振率12.72とハイアベレージをマーク。投打で圧巻のスタッツを残している。

　無論、二刀流で輝き続ける大谷は今季もMVP候補として、現地メディアを中心に熱視線を注がれている。アーロン・ジャッジ（ニューヨーク・ヤンキース）やヨーダン・アルバレス（ヒューストン・アストロズ）などライバルは多いが、昨季と同様に一挙手一投足がクローズアップされ続けているのだ。

　では、米球界で唯一無二の二刀流戦士は“メジャーのMVP”をどう捉えているのか。オールスターを直前に控えた現地時間７月18日にMLB公式ネットワーク番組『MLB Network』の中継に同僚マイク・トラウトとともに出演した大谷は、「ショウヘイ、君は『Most Valuable Player（MVP）』をどう定義するのかな？」と問われ、「うーん……」と考えこんでから、こう言葉を紡ぎ出した。
  「もちろん、その年に一番野球が巧い選手が受賞すべきだなと思うし、僕もそこを目指してやっている。だから、去年はそういう意味でもすごくうれしかった」

　常に高みを目指し続けている男らしい考えだ。ちなみに隣に居合わせたトラウトは「毎日チームを助ける。それが俺の考えるベストなプレーヤーだ。攻守の両面で輝く選手だね。だから、ショウヘイが去年と今年やってることを見てくれよ。いまじゃ、彼はサイ・ヤング賞だって取るチャンスがあると思うよ」と熱く意見した。

　はたして、今季に「最も貴重な選手」となるのはいったい誰なのか。大谷が受賞すれば、日本人史上初の快挙となるだけに、後半戦の活躍が期待される。

構成●THE DIGEST編集部

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