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過去70年で断トツ! 「速すぎる」大谷翔平が放った“歴史的な三塁打”が浮き彫りにした偉才の価値

THE DIGEST編集部

2022.08.01

相手の守備がもたついた影響もあったが、一気に三塁まで駆け抜けた大谷。その脚力は投手のそれではなかった。(C)Getty Images

 打って、走って――と、およそ投手とは思えないパフォーマンスだった。

 現地時間7月31日に行なわれたテキサス・レンジャーズ戦で、大谷翔平は2打数2安打2四球と全打席で出塁。初回の第1打席には"歴史的"な三塁打を放った。
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 電光石火の当たりだった。0対1で迎えた1回裏、1死無塁で打席に立った大谷は、相手先発デーン・ダニングの低めシンカーをジャストミート。打球速度105マイル(約168.9キロ)と鋭く打ち出された打球は、ライト線を破る。フェンス際の打球処理にもたついた相手外野手コール・カルフーンの守備を確認した大谷は一気にスピードを上げ、三塁へ到達した。
 
 米メディア『The Athletic』などに寄稿するブレント・マグワイア記者が「ショウヘイ・オオタニはとても速い、速すぎる」と伝えたほどの三塁打は、大谷のポテンシャルが球史で見ても稀有なものだと証明する一打ともなった。というのも、これまでに彼が通算で打った本数は「17」なのだが、これは過去70年のMLBにおいて、30試合以上の登板を果たした投手が記録した最多の本数なのである。

 ちなみに2位はリック・アンキールとロビン・ロバーツの10本、次いで3位はハービー・ハディックスの9本となっており、これだけでも大谷がいかに飛び抜けているかが分かる。今季からナショナル・リーグでもDH制が導入されたため、この三塁打記録に迫る選手は容易には登場しないはずだ。

 もっとも、そんな偉才を活かしきれないのが、今のエンジェルスだ。7月の月間打率が.199に甘んじたチームは、レンジャーズに2対5で敗戦。一部でトレードの噂が絶えないなかで、大谷にとっては自身の活躍が報われないもどかしい日々が続いてしまっている。

構成●THE DIGEST編集部

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