球界屈指の天才打者は、いかなるボールも巧みにさばく。大谷翔平が見せた一振りが話題となっている。
この日の大谷のバットはよく触れていた。第1打席にレフトスタンドに23号アーチを放ち、第3打席に教科書通りのセンター前を打っていた。そんな背番号17が、球場をざわつかせたのは、チームが3点を追っていた7回2死無塁の局面で迎えた第4打席だ。
相手左腕カービー・スニードと対峙したこの打席、カウント0-1から投じられた79.9マイル(約128.5キロ)のスライダーは、捕手ショーン・マーフィーが構えたアウトコースとは逆に、すっぽ抜けるような形でインコースへ。これを大谷は思い切ってフルスイング。きっちりと引っ叩いた打球は、速度107.1マイル(約172.4キロ)でライトスタンドに突き刺さった。
明らかなボール球だった。それはMLBの公式チャートを見ても明確で、スニードが投げたボールはストライクゾーンから大きく内側に外れていた。そんな文字通りの“悪球”を大谷は難なくスタンドへと放り込んだのである。
偉才が見せつけた“悪球打ち”には、米識者たちも驚きを隠さない。米メディア『The Athletic』などに寄稿していたブレント・マグワイア記者が「どうやってこんな球を打てるのかは見当がつかない」と唸れば、地元放送局『Bally Sports West』で解説を務めた元エンジェルスのマーク・グビサ氏は、次のように叫んだ。
「完全にストライクゾーン外のスライダーじゃないか! これをどうやってバレルの角度にもっていって、それもホームランに出来るんだ。いや、さすがユニコーンだ! まったくどうやって打ったか分からない」
もっとも、彼の出色のパフォーマンスもむなしくエンジェルスは7対8で完敗。1試合7本のソロホームランを放ったチームが敗れたのは、MLB史上6回目の珍事だった。
構成●THE DIGEST編集部
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【関連記事】「エンジェルスの最大の問題はオーナーだ」再建不可避のチームがそれでも大谷翔平をトレードできない最大の理由<SLUGGER>
この日の大谷のバットはよく触れていた。第1打席にレフトスタンドに23号アーチを放ち、第3打席に教科書通りのセンター前を打っていた。そんな背番号17が、球場をざわつかせたのは、チームが3点を追っていた7回2死無塁の局面で迎えた第4打席だ。
相手左腕カービー・スニードと対峙したこの打席、カウント0-1から投じられた79.9マイル(約128.5キロ)のスライダーは、捕手ショーン・マーフィーが構えたアウトコースとは逆に、すっぽ抜けるような形でインコースへ。これを大谷は思い切ってフルスイング。きっちりと引っ叩いた打球は、速度107.1マイル(約172.4キロ)でライトスタンドに突き刺さった。
明らかなボール球だった。それはMLBの公式チャートを見ても明確で、スニードが投げたボールはストライクゾーンから大きく内側に外れていた。そんな文字通りの“悪球”を大谷は難なくスタンドへと放り込んだのである。
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