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打球直撃で小指骨折、自転車で転倒して今度は手首骨折…レッドソックス左腕の災難は「呪われた人形」のせい?<SLUGGER>

SLUGGER編集部

2022.08.10

MLBを代表する“ドクターK”のセールだが、今季は災難に見舞われ続けている。(C)Getty Images

 まさに"呪われたシーズン"と言うほかない。

 レッドソックスの編成トップを務めるハイム・ブルームCEOは現地8月9日、エースのクリス・セールが自転車事故で右手首を骨折。手術を受け、残りシーズンの欠場が決まったことを発表した。

 現在、故障者リストに入っているセールは6日、ボストン・カレッジ相手に試合形式の投球練習を行った後、自転車に乗って昼食に行こうとしたところ坂道で転倒。自転車から投げ出されて手首を強打し、病院で診察を受けて骨折が判明したという。

 これまで奪三振王に2回輝き、2018にはレッドソックスの世界一に貢献したセールだが、近年は災難が続いている。20年はトミー・ジョン手術のため全休。昨年8月に復帰し、今季は本格復活が期待されていたものの、キャンプからアクシデントが相次いでいる。
 まず、ロックアウト中に母校ガルフコースト大との打撃練習で右肋骨を疲労骨折して開幕出遅れ。回復が予想以上に長引き、ようやく7月12日になってメジャー復帰を果たした(マイナーでのリハビリ登板中には、自らの投球に苛立ってクラブハウスの備品を破壊したことも話題になった)が、2登板目のヤンキース戦でピッチャーライナーを受けて左手小指を骨折し、再び戦列を離れた。

 それでもめげずに今季中の復帰を目指していた矢先に起きた今回の事故。ライナー直撃で小指を骨折した際、相手ヤンキースのゲリット・コールは「気の毒だね。彼が復帰のために一生懸命努力してきたことを知っているから」と気遣っていたが、その後さらなる不運に見舞われた。まだワイルドカードでのプレーオフ出場にかすかな望みを残す中でのエースの離脱に、ブルームCBOは「クリス・セールのヴ―ドゥー人形を持っている人間を探し出さないと」と自虐的に語った。

 人形に針などを刺して、呪いたい相手に災いをもたらすとされるヴードゥー人形。かつて"バンビーノの呪い"を解いてワールドチャンピオンに立ったレッドソックスだが、新たな"呪い"に見舞われているのだろうか。

構成●SLUGGER編集部
 
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