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高校野球

二松学舎大付が“夏2勝”の壁をついに突破!「攻め」の姿勢を貫いてもぎ取った悲願の白星<SLUGGER>

氏原英明

2022.08.14

二松学舎大付がついに悲願の夏2勝目。「攻め」の姿勢を貫き続けた結果だった。写真:塚本凛平(THE DIGEST写真部)

二松学舎大付がついに悲願の夏2勝目。「攻め」の姿勢を貫き続けた結果だった。写真:塚本凛平(THE DIGEST写真部)

 二松学舎大付高の左翼手・柴田怜英のグラブにボールが収まると、社高の大逆転劇を期待した観衆はため息を漏らした。5回を終えた時点では0対7。最後の最後まで詰め寄るも、あと2点届かず。夏初出場の社の反撃はため息とともに終わった。

 社があと一歩及ばず、ではあった。だが、試合開始早々からの二松学舎大付の積極的な攻めが目立っていたのもまた事実だ。

 たとえば、初回は、両軍の攻撃がともに1死一塁で、それぞれのキープレーヤーとなった3番打者が打席を迎えた。社は福谷宇楽が送りバントで走者を進めたのに対して、二松学舎大付の瀬谷大夢は強攻策に出ている。その結果、センター前ヒット。ともに得点を挙げられなかったとはいえ、二松学舎大付の攻撃に勢いを感じずにはいられなかった。
 
 就任26年目を迎えるベテランの市原勝人監督は、選手の背中を押したかったと語っている。

「負けたら終わりなので、選手たちにのびのびやらせたいっていうのが僕の気持ちの中にありました。その中で思い切って行くよっていうのを監督自らが示そうと思ったので、序盤は積極的に行こうと決めてました」

 夏の甲子園は2年連続、5回目の出場となる二松学舎大付にとって、大きな壁として立ち塞がってきたのが「2勝目」の壁だ。過去4回の大会はいずれも、初戦は勝利しながら2試合目に必ず敗退するということを繰り返していた。

 過去のチームの戦力はいずれも今年と遜色はなかったが、力を発揮できないままに敗れることが多かった。それに対する反省が、この日の作戦にも表れたのだろう。

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