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「見ていて、本当に面白い」イチローを唸らせる俊英ロドリゲス。新人ながら最大18年646億円の契約はもはや当然?

THE DIGEST編集部

2022.08.27

図抜けたポテンシャルを持つロドリゲス(左)。その才能にはイチロー氏(右)も驚きを隠さない。(C)Getty Images

図抜けたポテンシャルを持つロドリゲス(左)。その才能にはイチロー氏(右)も驚きを隠さない。(C)Getty Images

 ルーキーに対しては異例とも言えるメガディールが締結されたようだ。現地時間8月26日、シアトル・マリナーズがフリオ・ロドリゲスと最大で18年4億7000万ドル(約645億7000万円)となるメジャー史上最長にして最高額の大型契約で最終調整していると、MLB公式サイトなど米複数メディアが伝えた。

 今年4月8日にメジャーデビューを飾ったばかりの21歳は、堂々たるルーキーイヤーを送っている。開幕時からレギュラーの座を射止めると、5、6月に2か月連続で月間最優秀新人を受賞。オールスターにも選出された今季は108試合出場して打率.269、20本塁打、64打点、23盗塁をマークし、新人王候補の最有力候補にも挙げられている。

 無論、そのポテンシャルはかねてから高く評価されていた。それは現在マリナーズの会長付特別補佐兼インストラクターを務めるイチロー氏も認めるところであった。

 日米通算4367安打を記録し、世界屈指の「安打製造機」として名を馳せたイチロー氏。昨年11月に球団の殿堂入りを果たしたレジェンドに対して、ロドリゲスが“弟子入り”を申し出たのは、2019年の春季キャンプでのこと。それ以来、二人は師弟関係を築き、秘めたる力を高めてきた。
 
 シアトルの地元紙『Seattle Times』によれば、イチロー氏はロドリゲスについて「何かが違う。彼には特別なものがある」と語っている。とりわけ試合に向けた態度や準備には目を見張るものがあったという。

「彼自身はみんながそうしていると思っているが、毎日同じことを続けられる能力を持っている選手はごくごくわずかしかいない。それが僕の経験から見出した一つの結論。選手にとって最も難しいことのひとつは、毎日同じことをきちんとこなして、スケジュールを守り、次に向けて準備をしていくことだと思う。フリオは若くしてそれを身につけている。それが他の選手と違うところ。

 もちろん、足が速くて、パワーがあって、肩がいいというのは当然ある。でも、彼が他の選手と違うのは、毎日のルーティーンをしっかりとやって、常に準備万端にしていること。自分が21歳のときに、あそこまで準備ができたかどうか。とくにメジャーでの1年目は、色々と手を付けて、試してしまう。でも、彼はもう自分の形を知っているような気がする」

「とにかく見ていて、本当に面白い。どこまでいくのかを見てみたい」――。そう球史に残る天才ヒッターも唸るほどの能力を持つロドリゲス。ルーキーと言えども、マリナーズが「超」が付くほどの大型契約を提示するのは、もはや当然と言えるのかもしれない。

構成●THE DIGEST編集部

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