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米放送局は55号のジャッジ「圧勝」を予測! 混迷のMVP競争で大谷翔平が“勝てない”理由は?「ホームランを打つだけじゃない」

THE DIGEST編集部

2022.09.08

ジャッジと大谷の連日のように展開される激しいアピール合戦。そのなかで、米放送局が興味深い意見を提示した。(C)Getty Images

 今年のMVPレースは、例年以上に混迷を極めている。目下、"競争"をけん引するのは、アーロン・ジャッジ(ニューヨーク・ヤンキース)と大谷翔平(ロサンゼルス・エンジェルス)だ。

 互いにパフォーマンスは球史に残るハイレベルさを誇っている。ジャッジはチーム135試合目で54本以上を記録した史上4人目となり、ア・リーグ史上最多となる驚異の65本ペースで本塁打を打ち続けている。かたや大谷もベーブ・ルース以来104年ぶりの「2桁勝利+2桁本塁打」を達成。さらに現地8月31日には、史上初の「年間30本塁打+2桁勝利」という金字塔も打ち立てた。

 近年のMVP投票における重要な基準となっている指標「bWAR」(打撃、走塁、守備、投球を総合的に評価して選手の貢献度を表す)もジャッジが8.4でそれを大谷が0.5差で追う状況。そこに大きな開きはない。それゆえに巷では「ジャッジvs大谷」の"MVP論争"が白熱している。

 まさに話題沸騰の論争にはさまざまな意見が示されている。そうしたなかで、米放送局『ESPN』は「ジャッジが圧勝」と訴えた。

 スタッツ的にはほぼ互角、残してきた印象度にも差はない。だが、米国内で有力なネットワークを誇る『ESPN』は、17人のパネリストたちにアンケートを行ない、今季のありとあらゆる結果を予想する記事内で、次のように断言した。

「ジャッジのMVPは有権者の全会一致だった」
 
 なんと17人中17人がジャッジに票を投じたのだ。論争の規模を考えれば、物議を醸しそうな結果だが、ヤンキースの怪物スラッガーを推したジェシー・ロジャース記者は、次のように説明した。

「これは実に難しい答えだ。ただ、ジャッジがホームランを打つだけの選手ではないというのは大きい。彼は四球数でリーグをリードし、61%のハードヒット率からなる高い打率を誇り、三振数も決して多くはない。ひとりの選手としてパーフェクトであり、60本以上のホームランを打つかもしれないという可能性を考えても、彼をMVPに推したい」

 なお、ジャッジは現地時間9月7日に行なわれているミネソタ・ツインズ戦で今季55本目の一発を放ち、強烈なインパクトを見せつけた。果たして、そのなかでどちらが「最も価値のある選手」として名誉ある賞を手にするのか。熾烈な競争はシーズンの最後まで続きそうなだけに、引き続き注目だ。

構成●THE DIGEST編集部

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