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藤浪晋太郎の“メジャー移籍”報道に現地敏腕記者も沸き立つ。「かつてオオタニと並び称された存在」

THE DIGEST編集部

2022.09.28

復活気配漂う藤浪にメジャー移籍報道。早くも現地記者がその“才能”を評価している。写真:山手琢也

 9月28日、日本球界に驚きのニュースが飛び込んできた。阪神の藤浪晋太郎がこのオフにポスティング・システムを利用してメジャーリーグへ移籍する可能性が報じられたのだ。報道によれば昨年の段階から話し合いが行なわれているとのことで、球団はまだ容認していないものの、今後の動向が注目される。

 そして早くも、"逸材"を巡ってメジャー関係者も熱視線を送っているようだ。『LA Times』の敏腕記者ディラン・ヘルナンデス氏は、日本が生んだ最高のアスリートを引き合いに出しながらコメントを残している。

 日本プロ野球にも精通しているヘルナンデス氏は、藤浪について「100マイル(約161キロ)の速球を投げる」と豪腕ぶりを伝えながら、その才能は「かつて投手ショウヘイ・オオタニと並び称された存在だった」と絶賛。しかし、その課題についても言及しており、「制球難によってキャリアが停滞している」と的確に表現している。

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 大阪桐蔭高で甲子園春夏連覇の原動力となった藤浪は世代最高のピッチャーと評され、2012年ドラフトでは4球団競合の末に阪神へ入団。1年目から先発枠に食い込んで10勝・防御率2.75の好成績を残すと、そこから3年連続2ケタ勝利を達成し、15年には奪三振王のタイトルに加えて、7完投・4完封ともリーグ1位と圧倒的な成績を残した。

 高卒1年目から3年連続の2ケタ勝利は2001年の松坂大輔以来史上9人目、高卒3年目でのシーズン200奪三振は07年のダルビッシュ有以来の快挙というのだから、その才能は歴史的にも際立っていたのは間違いない。同い年の大谷翔平も15年に投手三冠を達成していたが、この時点では少なくとも投手としての実力は伯仲しており、まさにヘルナンデス氏の言葉通りである。

 しかし、以降はこの時も弱点だった制球難がさらに悪化。二軍暮らしも長くなり、苦闘の日々が続くことになる。もっとも、今季は16登板(66.2回)して与四球率2.83とコントールが大きく改善しており、復活の気配が漂っていた。

 海の向こうでは、大谷が二刀流として大活躍を続けている。藤浪自身もかねてからメジャーを夢見ており、"ライバル"から5年遅れで再び同じ舞台に立つのか。その去就に注目したい。

構成●THE DIGEST編集部

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