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強調された大谷翔平の“究極の価値”。MLB通算216勝の剛腕シリングが訴え!「ジャッジが61本打っても、オオタニがMVP」

THE DIGEST編集部

2022.10.01

百戦錬磨の大投手シリング(左)をしてMVPと言わしめた大谷(右)。そのパフォーマンスは、やはり異次元だ。(C)Getty Images

 去る9月28日(現地時間)、敵地で行なわれたトロント・ブルージェイズ戦でニューヨーク・ヤンキースのアーロン・ジャッジは待望のシーズン61号を放ち、1961年にロジャー・マリスが打ち立てたアメリカン・リーグ記録に並んでみせた。

 現地29日時点で61本塁打、130打点、打率.313とアメリカン・リーグをリードし、三冠王の条件を満たしているジャッジ。ヤンキースを地区優勝にも導いた貢献度を考えても、彼が今季のリーグMVPレースで一歩抜きんでた感はある。

 もっとも、ジャッジと一騎討ちの争いを演じてきた大谷翔平(ロサンゼルス・エンジェルス)を推す声が全くないわけではない。米メディア『Out Kick』の番組「Don't @ Me with Dan Dakich」に出演した通算216勝を挙げたカート・シリング氏は、「ジャッジは史上最高の記録を打ち立てたと言える」と前置きをしたうえで、「そうは言っても、MVPはショウヘイ・オオタニだ」と断言した。

 ボストン・レッドソックスに所属した2004年に行なわれたワールドシリーズで足首から出血し、ソックスを真っ赤に染めながらも気迫で投げ抜いて伝説を作ったシリング氏。そんな球史に残る大投手は、ジャッジのスタッツを「目を背けるべきではないし、彼は史上最高クラスだ」と絶賛。そのうえで、「あらゆる面でオオタニがMVPであることに変わりはないよ」とし、こう論じてみせる。

「彼のホームラン数がジャッジに21本(実際は27本)ぐらい及ばないのは知っている。だけど、実際のところ、オオタニは200イニング(実際は161イニング)近くを投げ、200以上の奪三振、30以上の先発登板(実際は27登板)もしている。昨年よりも今年の方が良いんだ。"価値"について話したいのなら、それこそが究極の価値だと思う」
 
 現地時間9月29日に本拠地で行なわれたオークランド・アスレティックス戦で登板した大谷は8回2死までノーヒットノーランを継続する出色のピッチングを披露。結局、8回を2安打無失点、10三振を奪い、15勝目を挙げ、投打での到達が注目される規定回数も残り1イニングとしている。

 あの"野球の神様"ベーブ・ルースですら成しえなかった、いまだかつてない記録を日々更新し続けている大谷。ゆえにシリングが「究極の価値」を強調するのにも納得がいく。

 はたして、残り数試合でいったいどれだけの記録を球史に刻むのか。大谷の一挙手一投足から目が離せない。

構成●THE DIGEST編集部

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