プロ野球

FA“超目玉”の日本ハム・近藤健介を獲得すべき球団はここだ! ポジション、攻撃力、資金および熱意の3点から識者が徹底解説

出野哲也

2022.10.13

チームのムードメーカーである近藤。昨夏の東京五輪にも出場している。写真:THE DIGEST写真部

 今オフ移籍市場の目玉となっている日本ハム・近藤健介の動向が注目されている。通算打率.307、2019・20年に2年連続でリーグ最高出塁率を記録した好打者がFA宣言するなら、多くの球団が手を上げるのは確実だ。

 近藤を獲得すべき球団、最もフィットする球団はどこか。ポジション、攻撃力、資金および熱意の3点から検討し、入団の可能性も探ってみよう。

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ヤクルト(フィット×、可能性×)
ポジション×
攻撃力×
資金および熱意×

 近藤のメインポジションであるレフトは固定されてはいない。とはいえ外野は濱田太貴や丸山和都らの若手がいる。近藤を取るより彼らを育てるほうが、将来的にも資金的にもはるかに得策だ。

DeNA(フィット×、可能性△)
ポジション×
攻撃力△
資金および熱意×

 佐野恵太、桑原将志、タイラー・オースティンで外野は埋まっている。FAを取るなら弱点の捕手を補強するのが先決で、横浜高出身ではあっても近藤に縁はなさそうだ。

阪神(フィット△、可能性△)
ポジション×
攻撃力〇
資金および熱意△

 攻撃力の低さは課題ではあるものの、外野はレフト大山悠輔、センター近本光司、ライト佐藤輝明で盤石。佐藤を三塁、大山を一塁で使うことはできるが、一塁やレフトは外国人選手でも補いやすいポジション。どうしても近藤を取らねば、という切迫した状況ではない。

巨人(フィット×、可能性△)
ポジション×
攻撃力△
資金および熱意〇

 2年連続負け越しという屈辱を晴らすべく、なりふり構わぬ補強に打って出るのではと噂されている。となれば近藤も候補の一人になり得る。ただしレフトにはアダム・ウォーカーがいて、ライトのグレゴリー・ポランコも残留する方向。フィットするかどうかという点では疑問が多い。
 
広島(フィット△、可能性×)
ポジション〇
攻撃力×
資金および熱意×

 四球の少ないチームであり、その点では近藤は補強ポイントに嵌るし、外野にも空きはある。とはいえ打率はリーグトップ、得点も2位と攻撃力が弱点ではない。テーマである機動力の向上に当てはまらない選手を、大金を費やして獲得しようとは考えないだろう。

中日(フィット△、可能性×)
ポジション〇
攻撃力◎
資金および熱意×

 とにかく攻撃力が弱すぎるので、近藤を取れるものなら取りたい。しかしながら相当な金額での争奪戦に発展するのは確実で、縁も薄く資金にも乏しいチームが獲得できる見込みは薄い。
 
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