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MLB

WSで好投したアストロズ左腕に“不正投球”疑惑!? イニング間の怪しい行動が物議「こんな奇妙なことに気づかないわけがない」

THE DIGEST編集部

2022.10.30

たしかにイニング間の審判によるチェックに応じていたバルデス。しかし、彼のマウンド上での動作には疑惑の目が向けられている。(C)Getty Images

たしかにイニング間の審判によるチェックに応じていたバルデス。しかし、彼のマウンド上での動作には疑惑の目が向けられている。(C)Getty Images

 現地時間10月29日に行なわれたヒューストン・アストロズとフィラデルフィア・フィリーズのワールドシリーズ第2戦は、アメリカン・リーグの“最強軍団”が地力を見せつける結果となった。

 初回にジェレミー・ペーニャとヨーダン・アルバレスの二者連続タイムリーなどで3点を先行したアストロズは、先発したフランバー・バルデスが躍動する。前日に5点差をひっくり返したフィリーズ打線を相手に、多彩な変化球を操って的を絞らせず、7回途中(104球)を投げて、被安打4、9奪三振、1失点と追撃を許さなかった。

 結局、5対2と勝利したアストロズ。敵地に乗り込む第3戦を前に、勝ち星を1勝1敗のタイに戻したわけだが、試合後には“あるシーン”によってあらぬ疑惑を向けられ、物議を醸している。

 事の発端となっているのは、他でもないフィリーズ打線をねじ伏せた先発左腕バルデスの振る舞いである。

 もっとも、バルデスのそれはたしかに疑わしい振る舞いではあった。というのも、彼は投球間に幾度も手首やグラブに指先を擦り付けてからボールを拭くような素振りを見せ、さらにイニング間にグローブやスパイクを変えていたのだ。そしてイニング後には審判からの指摘を避けるかのようにユニホームで指先や手首を拭く仕草も見せていた。
 
 実際、バルデスの平均球速は向上。シンカーはキャリアハイとなる95.5マイル(約153.6キロ)を記録するなど、今季から本格的な取り締まりが始まった粘着性物質の使用を指摘されてもおかしくはない“変化”が見られたのである。

 一連の振る舞いは、米放送局『FOX Sports』の中継でもしきりに映し出され、現地識者たちもバルデスの好投に懐疑的な意見をぶつけている。米メディア『Audacy』のポッドキャスト番組「SPORTSRADIO 94WIP」でMCを務めるジョン・ジョンソン氏は「バルデスはたしかに良い投手だ」としたうえで、「グローブやスパイクを替えたり、手のひらをこすったり、マウンドを去る時には毎回、手を拭いていた。こんな奇妙なことに気づかないわけがないだろ」と意見を唱えた。

 なお、フィリーズの指揮官ロブ・トムソンは試合後の会見で「もちろん、分かっていた」とバルデスの行動を回想。そのうえで「だけど、ほぼ毎回チェックは入っていたんだ。何かあれば、MLBが対応してくれると思う」と冷静に語るにとどめた。

 ワールドチャンピオンとなった2017年のワールドシリーズでのサイン盗み騒動で球界を騒然とさせたアストロズ。それだけに、今回のバルデスの振る舞いもしばらく波紋を広げそうだ。

構成●THE DIGEST編集部

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