現地11月1日に行われた2022年ワールドシリーズ第3戦は、フィリーズがアストロズ先発のランス・マッカラーズJr.から5本のホームラン放ち、7対0で大勝。2勝1敗とした。
一発攻勢の先駆けとなったのが、初回に2死一塁で先制2ランを放った4番のブライス・ハーパーだった。真ん中に入ってきた初球のナックルカーブを完璧に捉えた一発が、右中間スタンドに突き刺さった。
実はこの時、ハーパーが打席に入る前からホームランを予言していた男がいる。FOXの全米テレビ中継で解説を務めていた殿堂入り投手のジョン・スモルツだ。
「ブライスが変化球を待たずに打席に入っているとしたら驚きだ」。ハーパーが打席に入って足元を整えている間に、まずそう言ったスモルツ。「ハーパーは変化球への対応が非常に優れているし、早いカウントからフルスウィングするのが好きだ。もしマッカラーズの変化球が真ん中に入ってきたらドカンだろう」。ハーパーがボールをスタンドインさせたのは、まさにその直後だった。
さすがは1990~2000年代前半のブレーブス投手王国の一角をなし、史上唯一の200勝&150セーブを達成しているスモルツ。現役を引退してすでに10年以上が過ぎているが、いまだに打者に対する洞察力と読みは健在のようだ。あまりの的中っぷりに、SNSでは「Smoltz called that!(スモルツの予言通り!)」との声があふれた。
さらにスモルツは、フィリーズの本塁打攻勢についても見解を述べている。「(フィリーズが)何らかの方法でマッカラーズJr.の球種を読んでいるのだろう」。実際にマッカラーズJr.は5本のうち4本で変化球を狙い打たれている。特に2回にブランドン・マーシュ、5回にリース・ホスキンスが放った本塁打は、ともにレギュラーシーズンで被打率.185と威力を発揮していた決め球のスライダーを打ったもの。SNSでは、変化球を投げる時と速球を投げる時の足の上げ方が違うとの指摘も出ている。
今季のMLBの頂点を競う両軍の駆け引きも凄まじいが、それを解説席から読み取るスモルツもまた凄まじい。試合の模様だけでなく、こうしたかつてのレジェンドの慧眼も、ワールドシリーズの見応えと言っていいだろう。
構成●SLUGGER編集部
一発攻勢の先駆けとなったのが、初回に2死一塁で先制2ランを放った4番のブライス・ハーパーだった。真ん中に入ってきた初球のナックルカーブを完璧に捉えた一発が、右中間スタンドに突き刺さった。
実はこの時、ハーパーが打席に入る前からホームランを予言していた男がいる。FOXの全米テレビ中継で解説を務めていた殿堂入り投手のジョン・スモルツだ。
「ブライスが変化球を待たずに打席に入っているとしたら驚きだ」。ハーパーが打席に入って足元を整えている間に、まずそう言ったスモルツ。「ハーパーは変化球への対応が非常に優れているし、早いカウントからフルスウィングするのが好きだ。もしマッカラーズの変化球が真ん中に入ってきたらドカンだろう」。ハーパーがボールをスタンドインさせたのは、まさにその直後だった。
さすがは1990~2000年代前半のブレーブス投手王国の一角をなし、史上唯一の200勝&150セーブを達成しているスモルツ。現役を引退してすでに10年以上が過ぎているが、いまだに打者に対する洞察力と読みは健在のようだ。あまりの的中っぷりに、SNSでは「Smoltz called that!(スモルツの予言通り!)」との声があふれた。
さらにスモルツは、フィリーズの本塁打攻勢についても見解を述べている。「(フィリーズが)何らかの方法でマッカラーズJr.の球種を読んでいるのだろう」。実際にマッカラーズJr.は5本のうち4本で変化球を狙い打たれている。特に2回にブランドン・マーシュ、5回にリース・ホスキンスが放った本塁打は、ともにレギュラーシーズンで被打率.185と威力を発揮していた決め球のスライダーを打ったもの。SNSでは、変化球を投げる時と速球を投げる時の足の上げ方が違うとの指摘も出ている。
今季のMLBの頂点を競う両軍の駆け引きも凄まじいが、それを解説席から読み取るスモルツもまた凄まじい。試合の模様だけでなく、こうしたかつてのレジェンドの慧眼も、ワールドシリーズの見応えと言っていいだろう。
構成●SLUGGER編集部