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吉田正尚入団の影で”レッドソックスのジーター”が事実上の戦力外。MVP男ベッツを放出したトレードは大失敗に…<SLUGGER>

SLUGGER編集部

2022.12.17

吉田の華々しい入団会見の裏で、ひそかに戦力外となったダウンズ(右)。19年オフのトレードは大失敗だった。(C)Getty Images

吉田の華々しい入団会見の裏で、ひそかに戦力外となったダウンズ(右)。19年オフのトレードは大失敗だった。(C)Getty Images

 現地12月15日、吉田正尚のレッドソックス入団会見が、本拠地フェンウェイ・パークで行われた。ハイム・ブルームCBOや代理人スコット・ボラスも同席した中、吉田は満足げな笑顔を見せていた。だが、華々しい会見の裏で、”レッドソックスのジーター”が40人枠を外されたことが、ボストンのファンにとって小さくない波紋を呼んでいた。

”レッドソックスのジーター”とは、コロンビア出身の24歳の内野手ジーター・ダウンズのことだ。ファーストネームの由来は、ヤンキースで活躍した殿堂入り遊撃手デレク・ジーターから。ポジションも本家と同じ遊撃手。パワーとスピードを兼ね備え、2019年には、ドジャース傘下1A+2Aのマイナー2階級にまたがって 20本塁打&20盗塁を達成。

 19年オフのレッドソックス移籍後も大きな期待を受け、21年開幕前のMLB公式のプロスペクト・ランキングでは球団2位にランクイン。今年6月に待望のメジャーデビューを飾っていたダウンズが今回なぜDFA、「事実上の戦力外」とされてしまったのか。

 結論から言えば、あまりにも打撃が粗すぎたからだ。初めて3Aに昇格した21年は99試合で打率.191、14本塁打。今季も 81試合で16本塁打を放ったものの打率.197に終わった。メジャーでも41打席で21三振、打率.154と散々な結果。2打席に一度のペースで三振を喫していたとあっては、戦力になれるはずがなかった。
 
 とはいえ、これだけなら割とよくある話。レッドソックスファンにとって今回の一件がショッキングなのは、ジーターがチームの看板選手だったスーパースター、ムーキー・ベッツとのトレードでやってきた選手だからだ。

 ベッツは走攻守揃った生え抜きスーパースターとして18年にMVPを受賞。だが、レッドソックスは契約延長交渉の決裂から20年2月にベッツをドジャースへ放出した。この時、レッドソックスが見返りに得た3人のうち、もっと将来性が高い選手として期待されていたのがダウンズだったのだ。

 つまり今回の措置により、レッドソックスは自らベッツのトレードが大失敗だったと宣言したにも等しい。レッドソックスが得た3人のうち、レギュラーに定着できたのはドジャース時代からそれなりに出場機会を得ていたアレックス・バーデューゴのみ。強打の捕手として期待されていたコナー・ウォンも結果を残せていない 。一方でベッツはドジャース移籍後の3年間で球宴選出2度、ゴールドグラブとシルバースラッガーも2度ずつ獲得するなど、チームの中心選手として活躍を続けている。

 吉田の会見に先立ち、ブルームCBOは「誰もが望んでいた成功にジーターを導くことはできなかった」とコメント。ベッツのトレードについては「選手とレッドソックスのために正しいことをしたと思っている」と述べているが、地元メディアやファンからの風あたりは強まるばかりだ。

 このオフ、ブルームCBOはオールスター遊撃手のザンダー・ボガーツの引き留めに失敗(パドレスと11年2億8000万ドルで契約)したことでも大きな批判を浴びている。この上、「払いすぎ」との声も出ている吉田も結果を残せないようだと、いよいよ責任問題に発展することになりそうだ。

構成●SLUGGER編集部
 
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