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30センチも外れたストライク判定が物議!「弁解の余地がない」敵メディアも誤審を認める「ロボット審判はいつ導入?」【2022名場面・珍場面】

THE DIGEST編集部

2022.12.18

判定に納得がいかずに、球審に食い下がるマーモル監督(左)。指揮官がヒートアップするほど、判定は怪しいものだった。(C)Getty Images

判定に納得がいかずに、球審に食い下がるマーモル監督(左)。指揮官がヒートアップするほど、判定は怪しいものだった。(C)Getty Images

 2022年のスポーツ界で印象的なシーンを『THE DIGEST』のヒット記事で振り返る当企画。今回取り上げるのは、メジャーリーグで起きたジャッジを巡る論争だ。

 現地時間6月4日に行なわれたシカゴ・カブス対セントルイス・カーディナルスのダブルヘッダー初戦で球審によって下されたストライク判定には、全米で異論が噴出。AIによる判定の導入を求める事態にも至った。

記事初掲載:2022年6月5日
【動画】30センチ外れたストライク判定!「弁解の余地がない」敵メディアも認めた誤審をチェック

――◆――◆――

 またも、メジャーで審判の不可解なジャッジが下される事件が起きた。

 問題となっているのは、現地時間6月4日に行なわれたシカゴ・カブス対セントルイス・カーディナルスのダブルヘッダー初戦の7回表だ。

 この回に4点ビハインドのカーディナルスは2死満塁と追い上げのチャンスを創出。この場面で打席に立ったのは、トミー・エドマンだ。3番手右腕スコット・エフロスと対峙すると、ボールカウント3‐2とした6球目、外角に外れたスライダーをきっちりと見極めた。

 四球を確信したエドマンは一塁へ向かって歩き出そうとした瞬間、球審のブルース・ドレックマンは、「ストライク」と手を挙げてコール。この判定にピンチを凌いだ右腕はグラブを叩きガッツポーズ。一方、エドマンは動揺の表情を浮かべた。
 
 この判定にカーディナルス・ベンチも黙っていられなかった。即座に飛び出したオリバー・マーモル監督は、球審のドレックマンに怒りを露わにして罵倒。そして手にしていたiPadを地面に投げつけると、声を荒げながら球審へ詰め寄り、ホームベースの場所とボールが投じられた位置を主張した。
 
 無論、このストライクコールは覆らなかったが、大きな波紋を広げている。米放送局『ESPN』のジェシー・ロジャース記者は、「オリバー・マーモル氏が退場となった要因はこれだ」と問題の投球チャートを提示。すると同投稿をリツイートしたシカゴの地元紙『Chicago Tribune』のポール・サリバン記者も、「弁解の余地がない」とコメントした。

 また『AP通信』などで執筆するホールデン・クウィッキー氏は、「エドマンへの打球がプレートから1フィート(約30.5センチ)も離れていたため、当然ながらマーモル監督を苛立たせた」と記したうえで、こう続けた。

「ロボット審判はいつ導入するんだろうか?」

 度々野球界で問題となっている誤審。いち早く対策を講じ、公平な試合が行なわれることを望む人は多い。

構成●THE DIGEST編集部

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