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プロ野球

西武の明日を担う高卒ルーキー3人が若獅子寮へ。甲子園のスター山田は特注の枕でいきなりサービス精神を発揮<SLUGGER>

岩国誠

2023.01.08

ライオンズマークの横でポーズをとる古川。強肩強打の大型外野手として期待される。写真:岩国誠

ライオンズマークの横でポーズをとる古川。強肩強打の大型外野手として期待される。写真:岩国誠

 1月7日、埼玉西武ライオンズの7人のルーキーたちが若獅子寮に入寮した。それぞれがまだ新しい真っ白な外壁を見上げ目を輝かせたなか、とくに初々しかったのが高卒入団の3選手だ。

「新年が明けてから、結構緊張感が高まっています」。そう話したのは大分県出身のドラフト2位・古川雄大外野手(大分鶴城高)。修学旅行で関東には来たことがあるという古川だが、所沢は初めて。当初は違ったイメージを持っていた。

「自分は地理に詳しくなかったので『所沢が騒がしいところだったらイヤだな』と思っていたのですが、地元と同じような感じで、落ち着いていて静かなところだったので良かったかなと思います。大分から離れるのは初めてのことで不安はあったのですが、やっぱりプロ野球選手として、自覚を持たないといけない。そう言う覚悟をしっかり持って、ここで野球をやっていきたいと思います」

 ベルーナドームが位置するのは大自然に囲まれた狭山丘陵。駅前にはコンビニがあるだけの素朴な風景が、古川にとっては心地よい空間というわけだ。
 
 そんな古川が今回、寮に持ち込んだのは中学時代に所属したチームから贈られた木製のバットだ。そこには今所属している選手たちや、かつて共に汗を流した同級生たちのメッセージが書かれている。

「辛いときや壁にぶち当たったときに、みんなからの言葉をみて、気持ちを切り替えて『もう一回やってやろう、頑張ろう』っていう気持ちになれたらと思って、持ってきました」

 プロ野球選手としてやっていく決意を覚悟を秘めた18歳が、現時点で課題と捉えているのがバッティングだ。

「今までは高校野球、金属バットだったので、いかに木製に対応していくか。そして、プロ野球のスピード、変化球のキレにどうやって対応していくのか。スイングの形、トップスピードの速さなどが重要になってくると思います。いろいろ考えてやっていかないといけないと思うので、一からと言わず、ゼロからバッティングを見直していきたいです」

 長身で容姿端麗。新入団選手発表では「松井稼頭央監督よりイケメン」とアピールする大胆さを併せ持つ未来の大砲候補だが、今はまだただ1人のルーキーだ。インターネットで「古川雄大」と検索すると、同じイケメンでも俳優の古川雄大(ふるかわゆうた)が多くヒットする。検索結果が「西武の古川雄大」で埋め尽される日を信じて、プロ生活の第一歩を踏み出す。
 
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