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中継ぎに適正あり!? 米放送局が藤浪晋太郎の起用法を提言!「インパクトなかった」と過去在籍の日本人との比較論も

THE DIGEST編集部

2023.01.13

先発ローテーション入りが期待される藤浪。米メディアのなかには中継ぎ適正があるという意見も出る。写真:THE DIGEST写真部

 猛虎の剛腕に対する米球界の注目度は、日増しに上がっている。

 現地時間1月11日、米スポーツ専門局『ESPN』をはじめ、米国の複数メディアはオークランド・アスレティックスが阪神タイガースからポスティングシステムを利用してメジャー移籍を目指していた藤浪晋太郎と1年契約で合意したと報じた。
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 翌12日には米全国紙『USA Today』のボブ・ナイチンゲール記者が、藤浪とアスレティックスは年俸325万ドル(約4億2000万円)で契約と報じ、「身体検査が来週に終わり、チームのロースターで5番目に高い年俸になる。現在のチーム総年俸はおよそ2600万ドル(約33億5700万円)だ」と伝えた。

 先にMLBの舞台で大活躍する同世代の大谷翔平(ロサンゼルス・エンジェルス)には遅れを取ったが、大阪桐蔭のエースとして、さらには阪神の剛腕として奮闘してきた28歳は、ようやくメジャーの舞台に立つ。

 注目の起用法について、地元オークランドでは先発ローテーション入りに期待の声が挙がっている。米放送局『CBS Sports』のR.J. アンダーソン記者は12日、藤浪への興味深い記事を掲載した。

 同記者はスカウトからの情報筋を引用し、「シンタロウ・フジナミが持つ100マイル(約161キロ)の速球、90マイル前半のフォーシームとスプリッターの強さは、メジャーではリリーバーとして活躍できる気がする」と先発よりも中継ぎとして適正があると断言。

 そのうえでアスレティックスのロースター状況を冷静に評価するアンダーソン記者は先発としての可能性もあるとみて、「先発ローテーションへの配置は、彼とチームにとってはウィンウィンの状況と考えることができる」と指摘した。
 
 一方、米紙『Chico Enterprise-Record』は近年低迷が続くアスレティックスの先発の柱として、藤浪をポール・ブラックバーンとコール・アービンに続く3人目のスターターとしてローテーション入りを予想している。

 その理由として同紙は「昨季のチームは、先発ローテーションの後半を埋めるために多くの若い投手を起用したが、2023年もアスレティックスはアメリカン・リーグ西地区で苦戦が予想されるため、同じことをするかもしれない」と先発陣の駒不足を指摘している。

 さらに、藤浪がNPBから直接アスレティックスに入団した史上3人目のフリーエージェント選手であると同紙は補足。同じく阪神から移籍してきた藪恵壹と、当時西武の主力打者だった中島宏之を比較し、藤浪が納得できる成績を残せるのか注目している。

「過去2人の日本人選手をA'sがNPBから獲得した。いずれも、2005年に100万ドルで契約した36歳の右腕ケイイチ・ヤブと、2013年に2年650万ドルで契約した30歳のヒロユキ・ナカジマで、彼らは大きなインパクトを与えることはできなかった」

「ヤブは2005年シーズン終了後に解雇されるまで、40試合の救援登板で4勝0敗、防御率4.50の成績を残した。その後、ジャイアンツに定着し、サンフランシスコでは60試合に登板して3勝6敗、防御率3.57の成績を収めた。しかし、ナカジマはメジャーに行くことはなかった。同チーム傘下のサクラメントで2シーズンを過ごし、102試合で打率.268、OPS.667を記録している」

 はたして、起用法は一体どのような形になるのか。28歳の剛腕は、MLBの舞台でも躍動する姿を見せることができるのだろうか。

構成●THE DIGEST編集部

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