５億ドル（約640億円）の価値と称された男の去就はいかに――。

　現地１月17日、米スポーツ放送局『ESPN』の電子版は大谷翔平（ロサンゼルス・エンジェルス）が「初の５億ドルになろうとしている理由」と題した注目記事を掲載した。プロスポーツ史上でも例のない契約金額の一報は、米メディアをいまだ賑わしている。

　今シーズンが終了するまでの間にエンジェルスが契約延長を締結しない場合、大谷は来年オフにフリーエージェント（FA）となる。同局は、５億ドルに相応しい3つの理由を挙げ「過去にオオタニのような選手はいなかった」「資金豊富な球団が獲得を目指し、ライバルが少ない」「オオタニは世界的なセンセーション」とし、大谷が類を見ない世界的な存在として多大な経済効果を生み出すと指摘している。

　もっとも、来年オフのFA市場には大谷以外にもメジャーの大物選手がずらりと並び、その充実した顔ぶれにMLBファンは胸を踊らせているという。

　米国を拠点にスポーツ情報を発信している『Sportskeeda』は次のオフシーズンについて「ショウヘイ・オオタニの話題で持ちきりになるだろう。MLB関係者の多くは、彼が5億ドルの契約を結ぶ最初の選手になるだろう」と予測している。

　その上で、来年オフのFA市場に登場する選手は大谷だけでなく、アーロン・ノラ（フィラデルフィア・フィリーズ）、フリオ・ウリアス、クレイトン・カーショウ（ともにロサンゼルス・ドジャース）、マーティン・ペレス（テキサス・レンジャーズ）など、各球団エース級の先発投手が充実していると指摘する。
  　さらに、同メディアは米スポーツ専門局『FOX Sports』のツイッター画像を引用。ダルビッシュ有（サンディエゴ・パドレス）や元巨人のマイルズ・マイコラス（セントルイス・カ－ディナルス）など、日本のファンにも馴染み深い選手も多い。

『Sportskeeda』に掲載されたファンの意見では「なんて素晴らしいクラスなんだ」「もう小切手を書き始めた方がいい」と期待する声が寄せられているが、一部のファンはこれら選手全員がFAになる可能性は低いと指摘する意見もある。

　もちろん、大谷翔平がいかに特別な存在であるかは同メディアも議論の余地はないとする。「ショウヘイ・オオタニが他のどの選手よりもゲームに貢献することに異論はないだろう。次のオフシーズンには、ほぼすべてのチームが彼を狙うことを期待したい」と綴り、来年オフMLB移籍市場の最大ターゲットであることは間違いないと予測している。

　いまや米球界では、話題に事欠かせない大谷。異才の二刀流に注ぐ視線は、今シーズンも止むことはない。

構成●THE DIGEST編集部

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