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ダルビッシュ有、42歳までの“異例保証”は「仕事人ぶり」への最大の評価だ。米メディアも驚嘆した142億円超えの契約

THE DIGEST編集部

2023.02.10

パドレスで2年を過ごしたダルビッシュ。今年に37歳となるベテランに異例の契約が提示された。(C)Getty Images

 異例とも言える契約が締結された。現地時間2月9日、ダルビッシュ有はサンディエゴ・パドレスと6年1億800万ドル(約142億1000万円)で延長契約にサインした。

 現在36歳のダルビッシュは、これで42歳となる2028年までのプレーを補償される形となった。もっとも、ここ数年に渡って残してきた安定感を考えれば、当然の契約内容とも言える。とりわけ昨シーズンは圧巻の一語で、194.2イニングを投げ、渡米後では自己最多タイとなる16勝をマーク。奪三振率こそ前年よりも落ちる9.11となったが、与四球率は1.71で、WHIP(1投球回あたり何人の走者を出したかを表す数値)は0.95と図抜けた成績を残した。

 30先発で25QS(6イニング以上を投げ、自責点3以内)と、「計算のできる」投手となったダルビッシュ。この仕事人ぶりが、ベテランに対する長期保証の理由だと言えるだろう。米誌『Sports Illustrated』は「パドレスは優雅に年を重ねるユウ・ダルビッシュのユニークなツールに大きな賭けをした」とし、今回の契約に対する興味深い見解を記している。

「これはダルビッシュの卓越した自己改革能力の素晴らしさを物語る契約だ。8月に37歳になる選手に対しては、驚くべきコミットメントではあるが、パドレスが強豪ひしめく地区を真剣に勝ちに行っている証でもある」
 
「ダルビッシュは、いまの球界で最も魅力的な投手の一人である。彼は11種類の球を投げられるのだが、ただただ単に持っているだけでなく、これほど多彩なレパートリーをしっかりと操れる点が図抜けているのだ。彼は常にボールをいじり、調整を続け、球速に頼らない投球術を身に着けた」

 たしかな成果を上げ、本人も望んでいたであろう長期保証を確約されたダルビッシュ。日本人メジャーリーガーの不参加が相次いだ2月17日から宮崎で行なわれる日本代表合宿への参加容認も、パドレスからの信頼の証と言えよう。

 はたして、37歳となるシーズンにベテラン右腕はいかなる成績を残すのか。その投球は大いに注目だ。

構成●THE DIGEST編集部

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