今シーズン、オークランド・アスレティックスに入団し、念願のメジャーに挑む藤浪晋太郎。28歳の右腕は現地２月19日、春季キャンプ２度目のブルペン練習を行なった。

　メジャー１年目の藤浪に注がれるピッチングは連日地元メディアでも話題に上がっており、この日もブルペンで切れ味鋭い球を投じた日本人に、チームのベテランから喝采が送られたようだ。

　MLB公式サイト『MLB.com』のマルティン・ガジェゴス記者によると、藤浪のボールを見たのは、今季でメジャー10年目を迎える35歳の遊撃手マニー・ピナだった。

　同選手は藤浪が投じたボールのなかで「速球が良かった」と絶賛する。「ストレートが良かった。とても気に入っているよ。それにスプリットやスライダーを織り交ぜれば、彼はとてもいい選手になると思うよ」と語り、16日のブルペンでも日本人右腕の投球を見たベテラン選手は、改めて藤浪の球筋がメジャーでも十分に通用すると評している。

　さらに、9年間メジャーの舞台で戦ってきたベテランは、今後の課題として「全部がうまくいかないこともある」としたうえで、多彩な球種を持つ藤浪に興味深い注文をつけた。

「3つ、4つ。あるいは2つだけかもしれない。その日その日で、どの球種が一番（試合の中で）効いているのかを見極める必要があるんだ」
  　ガジェゴス記者によると、藤浪の今後の予定は、水曜日に行なわれる実戦形式の練習でA'sの打者と対戦するという。加えてマーク・コッツェイ監督は、この日本人右腕が週末にある練習試合3試合のうち1試合に初登板する可能性が高いことを示唆。いよいよ背番号11が、メジャーの打者相手に投じる場面がやって来たようだ。

　はたして、28歳はどんなピッチングを首脳陣に、そしてオークランドのファンに披露してくれるのだろうか。

構成●THE DIGEST編集部

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