3大会ぶりの世界制覇を目指す日本代表には、どんな選手も受け入れる独特な雰囲気がある。3月3日に行なわれる中日との壮行試合の直前に見えたワンシーンは、まさにそうしたチームの空気を物語っていた。
プレーボールまで3時間を切った時だった。三塁ベンチからウォームアップをしようと出てきた侍ジャパンの戦士たちは一様に白いTシャツを着用。彼らの背中には日米両国の国旗と交差したバット、そして、以下の言葉が印字されていた。
「たっちゃん」
これは前日に来日し、チームと合流したばかりのラーズ・ヌートバーのミドルネームである「テイラー・タツジ」からもじった彼のあだ名である。
ご存知の通り、ヌートバーは日系人として初の代表入りを果たした選手だ。流暢な日本語は話せず、基本的な会話は英語が必須となる。ゆえに周囲からは「コミュニケーションは大丈夫なのか?」と不安を煽るような声も少なくなかった。
そうしたなかで、全選手が特注の「たっちゃんTシャツ」を着こんだのは、チームとしてヌートバーをよりスムーズに迎え入れようという気概が感じ取れた。
チーム最年長のダルビッシュ有(サンディエゴ・パドレス)を中心に、打者会や投手会を積極的に開き、野球談議に花を咲かせながらコミュニケーションを図ってきた今回の侍ジャパン。過去にないほど親密度を深めるナインは、本大会に向けて団結を強めている。
構成●THE DIGEST編集部
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「たっちゃん」
これは前日に来日し、チームと合流したばかりのラーズ・ヌートバーのミドルネームである「テイラー・タツジ」からもじった彼のあだ名である。
ご存知の通り、ヌートバーは日系人として初の代表入りを果たした選手だ。流暢な日本語は話せず、基本的な会話は英語が必須となる。ゆえに周囲からは「コミュニケーションは大丈夫なのか?」と不安を煽るような声も少なくなかった。
そうしたなかで、全選手が特注の「たっちゃんTシャツ」を着こんだのは、チームとしてヌートバーをよりスムーズに迎え入れようという気概が感じ取れた。
チーム最年長のダルビッシュ有(サンディエゴ・パドレス)を中心に、打者会や投手会を積極的に開き、野球談議に花を咲かせながらコミュニケーションを図ってきた今回の侍ジャパン。過去にないほど親密度を深めるナインは、本大会に向けて団結を強めている。
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