3月16日のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)準々決勝・イタリア戦に向けて、侍ジャパンは14日に東京ドームで全体練習を行なった。1次ラウンドを4戦全勝と投打で圧倒した日本。栗山英樹監督は次戦の相手を「バランスがいいチーム」と評すも「勝つことが大事」と気を引き締めた。
また、この日は出場選手の変更が発表された。腰の張りを訴え、1次ラウンド登板なしに終わった栗林良吏(広島)を抹消し、山﨑颯一郎(オリックス)を代わりに出場選手登録した。
栗山監督は「本当に久々に苦しい決断をしなければならなかった」と吐露する。「一緒に合宿に入って、あれだけの経験と結果を残しているクリを何とかチームと一緒にと模索しました」と話したうえで、「広島の監督も球団も彼の思いをということで協力して前に進みましたけど、ピッチャーということで場所が場所なだけに無理させてはいけない」と、苦渋の決断を下したと説明した。
指揮官は「本人も苦しかったと思うし、悔しかったと思います」と言うと、「今の立場は選手を守るというのが第一条件」と、メジャーを含め各球団から選手を預かっている点を強調。そのうえで、「彼の野球人生のために決断しなければならなかった」と語り、栗林の今後の野球人生を思い、今回の決断に至った胸中を明かした。
具体的に栗林にかけた言葉については「二人で会話したことは、僕のものではなく選手のもの」と避けたが、「一つだけ言えるのは何とかできないのかとずっと思っていた」と言うと、選手の気持ちに寄り添う栗山監督らしい言葉を述べた。
「今回来てくれている選手たちは、なんとか野球の世界一になるんだと思っている。どんな状況でも、ケガしようが何しようが『何でもいいからやります』というのは絶対的に伝わっている。いかせてあげたい思いはあるが、今は選手を守らなければならない」
2021年、金メダルに輝いた東京五輪では胴上げ投手となり、WBCでも侍ジャパンの守護神候補として期待されていた右腕は、今大会一度も登板できないまま無念の離脱となった。指揮官は「クリの魂みたいなものは間違いなくある。これからカープで投げる姿を見てもらいながら、みんなが感じてくれると信じている」と、言葉を締めた。
背番号20の思いを胸に、侍ジャパンは前進を続ける。
構成●THE DIGEST編集部
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栗山監督は「本当に久々に苦しい決断をしなければならなかった」と吐露する。「一緒に合宿に入って、あれだけの経験と結果を残しているクリを何とかチームと一緒にと模索しました」と話したうえで、「広島の監督も球団も彼の思いをということで協力して前に進みましたけど、ピッチャーということで場所が場所なだけに無理させてはいけない」と、苦渋の決断を下したと説明した。
指揮官は「本人も苦しかったと思うし、悔しかったと思います」と言うと、「今の立場は選手を守るというのが第一条件」と、メジャーを含め各球団から選手を預かっている点を強調。そのうえで、「彼の野球人生のために決断しなければならなかった」と語り、栗林の今後の野球人生を思い、今回の決断に至った胸中を明かした。
具体的に栗林にかけた言葉については「二人で会話したことは、僕のものではなく選手のもの」と避けたが、「一つだけ言えるのは何とかできないのかとずっと思っていた」と言うと、選手の気持ちに寄り添う栗山監督らしい言葉を述べた。
「今回来てくれている選手たちは、なんとか野球の世界一になるんだと思っている。どんな状況でも、ケガしようが何しようが『何でもいいからやります』というのは絶対的に伝わっている。いかせてあげたい思いはあるが、今は選手を守らなければならない」
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