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侍ジャパン

母国84万人が勇姿に夢中! チェコ“史上初の野球中継”の視聴者数が話題に。世界大会での躍動に話題は尽きず【WBC】

THE DIGEST編集部

2023.03.16

下馬評を覆す大躍進で大会を大いに彩ったチェコ。そのパフォーマンスに母国民も沸いた。(C)Getty Images

下馬評を覆す大躍進で大会を大いに彩ったチェコ。そのパフォーマンスに母国民も沸いた。(C)Getty Images

 東洋の島国で見せた戦士たちの奮闘は、遠く離れた母国にまでしっかりと届いていたようだ。ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)に史上初めて参戦したチェコ代表のそれである。

 国内リーグはあれど、プロリーグは存在しないチェコ。チームメンバーの大半が別の職業を兼務し、指揮官のパベル・ハジムでさえも普段は精神科医をこなす。そんな彼らがどれだけの実力を持っているかは、日本のワイドショーなどでも大きく取り上げられた。

 最終的に1勝3敗という成績で1次リーグ敗退となった。それでも大会初勝利を挙げるなど、異国で記憶に残るパフォーマンスを披露した“異端児”たちの存在は、チェコ国内でも垂涎の的となった。そのフィーバーぶりがどれだけ凄まじいかを、チェコの野球専門サイト『Milujeme Basebal』が伝えている。

 このWBCはチェコ国内でも小さくない注目を集め、史上初めて野球が地上波で中継されるなど大反響となっているという。それは目に見える形にも表れ、『Milujeme Basebal』は大会初勝利を飾った中国戦の翌日に行なわれた日本戦(第2戦)の視聴者数は24万人。全4試合累計の視聴者数はなんと84万人に上ったと伝えた。チェコの人口が1000万人であることを思えば、桁違いの数字と言えるだろう。
 
 チェコの躍進はライバルも認めるところだ。日本を率いた栗山英樹監督は「彼らは本当に野球が大好きで、必死な思いを感じました。実際、みんな一生懸命で礼儀正しい」と賛辞を送っている。

 大会期間中にハジム監督は「チェコ全体が我々に大きな興味を持っている。野球人気は数段上がると思っている」と論じ、「我々は全力を尽くして野球の素晴らしさをチェコ国内と世界に伝えたい」と意気込んだ。

 まだまだ彼らは発展途上で、「アマチュアスポーツ」の一つとして扱われる立場はおそらく続くだろう。だが、間違いなく大会を彩ったチェコ野球が発展し、3年後により強くなってWBCに臨むことを期待したい。

文●羽澄凜太郎(THE DIGEST編集部)

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