去る3月10日に行なわれたワールド・ベースボール・クラシック史上9度目の日韓戦は、韓国代表にとってショッキングな結末となった。
【WBC PHOTO】運命の日韓戦はサムライ打線が大爆発!カメラマンが激写した厳選フォトをお届け
大会の1次リーグ(プールB)の初戦でオーストラリア代表に7対8で敗れていた韓国。負ければ、準々決勝進出が限りなく厳しくなる崖っぷちで迎えた日本代表戦は、普段以上に過酷だった。最終的に4対13とあわやコールドゲームという大差をつけられたのは、韓国ナインが心身ともに追い込まれていた結果とも言えよう。
運命の日韓戦のバックヤードでは、球界屈指の天才ヒッターも苦悩していた。元中日の助っ人イ・ジョンボムを父に持つイ・ジョンフは、試合直前に元韓国代表で、所属するキウム・ヒーローズの同僚でもあるイ・ヨンギュに電話。「先輩、僕は緊張しすぎてる」とプレッシャーに苛まれていることを相談していた。
この舞台裏でのやり取りについて本人が語った。日刊紙『朝鮮日報』などの取材に応じたイ・ジョンフは、「試合の40分前ぐらいにかけたんだ。これまで試合をするときに震えたことなんて一度もなかったのに、この日本戦ではちょっとおかしいぐらいに緊張していたんだ」と告白。そして、「先輩なら経験もあるだろうと思って電話をした。実際、アドバイスをもらって、心は落ち着けることができた」と続けた。
電話でイ・ヨンギュから「大丈夫だ。気楽にしてろ。自信を持っていい」と助言を受けたイ・ジョンフ。その効果は絶大だった。日本ではダルビッシュ有(サンディエゴ・パドレス)からタイムリーヒットを記録するなど4打数2安打と気を吐いた。
大会を通してみても、イ・ジョンフは出色のパフォーマンスを披露。本塁打こそ出なかったが、打率.429、OPS1.071、長打率.571、得点圏打率1.000と軒並みハイアベレージを記録。来オフのメジャー移籍が有力視される実力をしっかりとアピールした。
それでもチームは1次リーグ敗退。日本戦後に「野球人生が終わるまで忘れない」と悔しさを滲ませていたイ・ジョンフは、「日本と比べて僕らの実力は明らかに不足している。次の大会が開かれる3年間でもう一度、個々が成長して、韓国野球を発展させていかないといけない」と吐露。韓国球界が抱える課題を口にし、さらなる飛躍を誓った。
構成●THE DIGEST編集部
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電話でイ・ヨンギュから「大丈夫だ。気楽にしてろ。自信を持っていい」と助言を受けたイ・ジョンフ。その効果は絶大だった。日本ではダルビッシュ有(サンディエゴ・パドレス)からタイムリーヒットを記録するなど4打数2安打と気を吐いた。
大会を通してみても、イ・ジョンフは出色のパフォーマンスを披露。本塁打こそ出なかったが、打率.429、OPS1.071、長打率.571、得点圏打率1.000と軒並みハイアベレージを記録。来オフのメジャー移籍が有力視される実力をしっかりとアピールした。
それでもチームは1次リーグ敗退。日本戦後に「野球人生が終わるまで忘れない」と悔しさを滲ませていたイ・ジョンフは、「日本と比べて僕らの実力は明らかに不足している。次の大会が開かれる3年間でもう一度、個々が成長して、韓国野球を発展させていかないといけない」と吐露。韓国球界が抱える課題を口にし、さらなる飛躍を誓った。
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