世界一を知る侍戦士も苦言を呈した。

　ワールド・ベースボール・クラシック（WBC）準決勝、アメリカ対キューバで試合中にファンが３度もグラウンドに乱入し、中断するハプニングが起こった。

　まずは６回２死一塁、キューバの攻撃中だった。右中間スタンドから入ったと見られる観客がグラウンドに乱入した。キューバの独裁政治からの解放を訴えるようなメッセージを書いた白い布のようなものを広げていたが、即座に係員に確保された。

　さらに、７回裏アメリカの攻撃終了後には左翼スタンドから別の乱入者が現れ、中堅方向へ疾走。二塁ベース後方で転倒し、こちらも警備員に確保された。

　だが、これだけでは終わらなかった。８回１死ランナーなし、アメリカのムーキー・ベッツのカウント1-2のときに三度、グラウンドに乱入者が登場。警備員５人がかりで捕獲されたが、打席に立っていたベッツはうんざりしたような表情だった。
  　国際映像では乱入者の様子は一切映らず、実況が「またキューバの国旗を持ってグラウンドに乱入してきた」と状況を説明。「一塁側にキューバの国旗を見せる。そして係員が捕まえに行き、タックルで倒した」と、乱入者が御用となったことを伝えた。

『Amazon Prime Video』（プライム・ビデオ）で、この試合の解説を務めた福留孝介氏は「ここまであると、セキュリティ的にもあまり良くないですね」と、思わず球場の警備体制に苦言を呈した。

　同じく解説を務めた里崎智也氏は「３回もあるのは珍しいですね」と言うと、「ここだけじゃなく、どこの球場にも入れなくなりますからね」と補足した。

　里崎氏が続けて、「来たら（出禁が）分かるからすごいですよね」と福留氏に振ると、「今はもう全部調べられるので。チケットも全部名前で分かりますので」と、シカゴ・カブスをはじめメジャーリーグでプレー経験もある同氏は説明していた。

　試合はアメリカがホームラン４本を含む14安打と打線が爆発。14-２とキューバを圧倒し、２大会連続の決勝進出を決めた。

構成●THE DIGEST編集部

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